プライマリーから異音!? まずチェックすべきポイントとは?

投稿日:2017-04-21

プライマリーから異音が聞こえてくる……しばしば起こるハーレー乗りにとっては悪夢の瞬間の一つです。今回は、このプライマリーから異音が聞こえて際にチェックすべきポイントについて語ってみようと思います。

 

プライマリーとは?

プライマリーとは、クラッチを介して動力をリアタイヤに伝える駆動系と呼ばれる機構を指します。場所で言えばハーレーの左側……下のほうにある大きく張り出している細長いケースがそれにあたります。ケースの内部ではエンジンからの動力をクラッチを介してミッションに伝達するため、2つ並んだ頑丈なチェーンがクランクシャフトに繋がっているスプロケットとクラッチの間をつないでいるのです。

まさに、ハーレーの巨大なトルクとパワーをタイヤに伝える駆動系というわけですね。

 

異音発生?

そんな重要な部位から異音が聞こえてきたら一大事です。聞かなかったことにして逃げてはいけません。まず、一番、てっとり早く確実な処置と言えばその足でディーラーに駆け込むことですが、当サイトの読者なら、自分で直したいという方も少なからずいることでしょう。

また、異音の意味もわからずディーラーに持ち込むのもハーレー乗りの矜持としてどうかと思いますよね。そういった方の為に、プライマリーから異音が発生した際にチェックすべきポイントを紹介しましょう。

 

チェーンが緩い場合

上記したようにプライマリーケースの中では2重になったチェーン、プライマリーチェーンが回転してスプロケットとクラッチとをつないでいます。つまり、トラブルが考えられるとすれば、この繋がっている部位のいずれかとなるわけです。

まず、考えられるのはプライマリーチェーンの張り具合です。チェーンの調整がゆるい場合、もしくはチェーンが伸び切ってしまった場合、チェーンがケースをこすって異音を発し、ケース内が削れてスラッジだらけとなるわけですね。これが考えられる最も軽い症状です。

 

 

チェーンが張りすぎている場合

逆にチェーンが張りすぎている場合のほうが危険信号ですね。トランスミッションのシャフトとクランク側のシャフト同士が綱引きをしている状況なわけですから、当然、各部に強い負担がかかります。こうなるとオイルシールやベアリングが破損したり、スプロケットが緩んでスプラインが欠けてしまうなど、様々なトラブルが生じます。

また、2000年に登場したツインカム88以降のハーレーにはプライマリーチェーンにオートテンショナーが付いており、基本、メンテナンスフリーを謳っているのですが、初期のオートテンショナーは不具合が多く見られます。対策部品が出ているので、オートテンショナーの不具合であればパーツを交換するべきでしょう。

 

スプロケットの不具合

スプロケットを止めているスクリューが緩み、インナープライマリーと干渉してしまうケースも考えられます。こうなると症状は一緒でプライマリー内では大量のスラッジが溜まるだけでなく、スプラインが欠けて、その欠けたパーツが他のパーツを破損し……といった連鎖する負のスパイラルが発生する可能性が生じます。また、ベアリングの破損、オイルシールの破損なども考えられます。こうなると重傷ですね。

 

クラッチの不具合

クラッチ側のトラブルも考えられる要因の一つです。エンジンのトルクによりクラッチがエンジン側に引っ張られることで、クラッチハブのスプラインはメインシャフトのパワーに耐えきれず、結果、インナープライマリーと干渉、異音発生といった症状が発生します。こちらでもベアリングの破損、オイルシールの破損といった二次災害が発生する可能性大。こうなると、こちらも重傷となりますね。

 

チェックすべきポイント

基本的に、プライマリーから異音が発生した場合に考えられるのは、下記の3点になります。どちらにしろ、自己修復することは決してないので、最低限、悪化させないためにもすぐにディーラー、ショップに持ち込むことをオススメします。

自分でやりたいという方も、決して放っておかず、速やかに処置を施して、ストレスや事故のない楽しいハーレーライフを満喫しましょう。

 

●プライマリーチェーンの状態

●スプロケットの状態

●クラッチの状態

 

 

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