ビンテージハーレーのブレーキはなぜあんなに止まらないのか?

ハーレーは、ハーレーである時点で、他の多くのバイカーから羨望の眼差しを受けることができる、実に偉いバイクであります。「そんなの、どうでも良い……」と渋がっていたって、やっぱりハーレーは誰が見たってカッコいいし存在感が抜群。
しかし……そんなハーレーであっても、更にググっと偉い感じがするのが、ビンテージハーレーという奴。「同じVツインエンジンじゃないか~い!」と言っても、やっぱりナックルやパン、フラットヘッドは偉いのです。それが歴史ってもんです。
ビンテージハーレーは止まり難い!
ビンテージハーレーの代表格と言えば……やはりナックル。写真のモデルは1936年式の「EL」。拳骨のような鋳鉄シリンダーヘッドに、スプリンガーフォーク、当然のことながらリアリジッド。
アメリカンバイクの集大成とも言えるこの美しいモデルは当時は高性能モデルでありましたが……残念ながらブレーキは前後ドラム……。
コチラはパンヘッド。一応はビンテージと呼んでよい年代のモデルですが、やはりブレーキはドラムなのです。
ショベルスポーツだって、ご覧の通り!シングルリーディングのドラムなのであります。ということで、ビンテージハーレーのブレーキは、基本的には構造的に、効きにくいと言えます。
ただし!ドラムブレーキだからって舐めてはいけないわけで、きっちり調整してあげれば、それなりには効くものです。筆者は、ハーレーではありませんが、ドラムブレーキの車両を愛好していますが、もちろん物足りなくはあるものの、これで良いかな、と思うレベルには止まります。
さて、時代は進みまして……コチラはショベルヘッドを搭載するローライダー。ディスクブレーキを搭載しております。コレがビンテージと呼ぶに相応しいかと言うと、若干疑問もあるのですが……それでも、まあ古いバイク。旧車くらいには呼ばれています。
で、問題はコレ。ディスクブレーキなのに、今一つ効きが悪いのです。チコちゃん風に言えば「なんで?」って思うわけです。
パッドの材質を変えてみよう!
ディスクブレーキなら効きが良いのではないか……と思われる方も多いでしょうが、世の中そんなに甘くないわけです。その原因は……すみません、調査不足のため定かではないのですが……そもそも論的に、当時のディスクブレーキは構造上、大して効きが良くなかった、というのが一点。
それと……パッドの材質が低いのではないか、と思われるのです。もちろん現在流通している旧車であれば、メンテ不足のためパッドが偏摩耗している、なんていうことも考えられます。
ということで、今現在、ビンテージハーレーのブレーキの効きにお悩みのあなたにお伝えしたいことは……
・ドラムブレーキであれば、メンテナンスをしっかりする。技術力の高いショップにGO!
・ディスクブレーキであれば、パッドの材質を変えてみよう!
ということなんですね。
ショベル バナナキャリパー用 ブレーキパッド オーガニック
品番:2700-8754
メーカー:GUTS CHROME
価格:¥1,549(税込)
例えば……当店オリジナルの商品として、オーガニック製・ショベル用ブレーキパッド(バナナキャリパー)をご用意しておりまっす!
こんな現代のブレーキパッドを利用することで、性能がグっと上がって来る場合があります。ついでに、しっかりメンテンスしてあげると、なお良いでしょう。
スプリンガーフォーク ディスクブレーキキット 鉄ハブシングルフランジ用
品番:WWC-28-628
メーカー:W&W
価格:¥94,500(税込)
コチラはなんと、74’/VLスプリンガ-に取り付け可能なディスクブレーキキット。当然のことながらドラムブレーキよりも直進安定性、制動力の安定性に優れます。見た目もオールドタイプのスプリンガーフォークにマッチする仕上げ。筆者は個人的には、ドラムブレーキの車両はドラムのまま走りたいのですが、スプリンガードラムのストッピングパワーに不満がある方にはオススメいたします。
※73年以降ビッグツインの鉄フランジハブ専用です。スターハブにはご使用いただけません。お取り付けには専門知識と技術が必要となりますので、専門ショップにご依頼ください。
メーカ推奨:ブレーキマスターは12パイをご使用ください。ブレーキフルードはDOT4/5どちらも使用可。キャリパーバンジョーサイズは10mm×1.0です。ブレーキパッドは弊社品番2700-8828 PM125用パッドが適合いたします。
しっかりメンテして安全に走りましょう!
ということで今回は、ビンテージハーレーのブレーキが何故効かないか、についてお伝えしてみました。
ブレーキをメンテナンスして、性能を出せるようにしてあげるのは必須。そのうえで、必要に応じて、パッドを変えたり、ついでにカスタムしたり、というのが良いのではないでしょうかね?