海外で流行りつつある「ネイクドバガー」ってカスタムスタイル知ってる?

ハーレー・カスタムの流行に敏感な方の間では浸透しつつありますが、まだまだ一般的には知られていないカスタムスタイル……それがネイクドバガーであります。バガーという単語が入っていますのでバガーの仲間であることは間違いないのですが、「ネイクドって何?」ってなりますね。
そこで今回は、この新しいカスタムジャンル「ネイクドバガー」について、ご紹介してみたいと思います。
そもそもバガーってなんだっけ?

MY21 Photography. FLHT.
そもそもバガーとは何かと申しますと、ハーレーの王道ともいえるツーリング系モデルをベースにしたカスタムスタイルの一つでありまして、バガー=Bagger。2000年代のはじめごろ、ツーリング系モデルの車体をローダウンしつつ大径ホイールを履かせたカスタムが流行しました。これがバガースタイルの原点であります。
そこから時を経て、このバガースタイルも様々な方向に進化しましたが、基本的にはパニアケースを装着したカスタムスタイルをバガーと呼んでいます。ということで、ベース車両の多くが必然的にツーリング系モデルになりまして、パニアケースとフェアリングはデカく、カッコよく、仕上げられています。
なのですが、「ツーリング系モデルの魅力って、ソレだけなのだろうか???」という疑問も湧いて来ます。パニアケースとフェアリングがデカくなると、存在感と個性は増しますが、やはり重くなる……走りや操作性という観点から考えれば、過度なバガーカスタムは少なからずネガティブな要素になりかねません。
ネイクドバガーの元祖はDropKick Customs!
そこに目を着けたのが、アメリカはフロリダ州タンパを本拠地とするカスタムビルダー「DropKick Customs」であります。ハーレー用、特にツーリング系モデルのカスタムパーツ&カスタムキットの設計、製造、販売を得意とするプロショップであります。エピックシリーズと呼ばれる、ツーリング系モデル用カスタムパーツ&カフェレーサー変換キットを制作、提供を開始したのであります。

MY21 Model Photography. FLHR
ベースとされたのはツーリング系モデルの象徴とも言えそうな「Road King」の2017年モデル(写真は2021年モデル)なのですが……それが……
ご覧のような見事なカフェレーサースタイルに変身しているのであります!
この1台がキッカケとなって生まれたのが「ネイクドバガー」という新しいカスタムスタイル。ということで、ネイクドバガーとは、ツーリング系モデルをベースとしつつ、パフォーマンスを重視してネイクド=裸にしたカスタム、ということになります。
今回は、エピックシリーズを製造・販売するDropKick Customsのご厚意により写真をご提供いただき、スペックも教えて頂けたので、ササっと紹介して行きます!
コレがネイクドバガーの初号機!
制作したのは、DropKick Customsのビルダー、Chris Ederさん。 ベースとされたのは、上述した通り、2017年モデルの「Road King」。
制作コストは……なんと$50,000=600万円というから、メチャ気合いのはいった一台であることが分かります。ジャンルを作る、というのは、こういうことが出来る人なんすね。
エンジンは総排気量107cuiのM8。エアクリーナーはTrask Assault Seriesを採用。
これに合わせる排気系も、同じくTrask Assault Seriesをチョイスしています。リアショックはオリジナルとなる「Epic Moto 510 Series Piggy Back」を採用。
前後逆になってしまい恐縮ですが、フロントフォークはノーマルをベースに1インチローダウン加工しています。そこに搭載するフロントホイールは21×3.5サイズの「Epic Moto Co EP5」というオリジナル品。 ちなみにリヤは17×6.25サイズの「Epic Moto Co EP5」です。フロントに合わせるタイヤはContinental 「TKC80 180/55-17」。リヤも同タイヤで90/90-21サイズ。ちょっと個性的なチョイスだと感じますね。
そして本車両の一つのハイライトと言えるのが、このカフェレーサースタイルの外装。全て、DropKick Customsのオリジナル品であります。あ……タンクだけはノーマルでした。
ということで、本車両が「ネイクドバガーの元祖」ってことを覚えておいていただければ、なんとなくイメージが伝わるかなって思います。
エピックシリーズの2号機&3号機!
コチラはエピックシリーズの2号機。同じく「Road King」2017年モデルがベースだそうです。信じられない!!
そしてコチラは3号機。2010年モデルの「Road King」がベースだそうです。初号機&2号機と同じように、ネイクド仕上げではありますが、ビキニカウルがないと、よりストリートカスタムっぽい雰囲気になりますね。
ということで、今回は「ネイクドバガー」とはなにか、についてお届けしました。DropKick Customsのパーツにご興味を持たれた方は、末尾のリンクからウェブサイトを覗いてみてください。