リアサスペンションの歴史や種類、メンテナンスについて

投稿日:2024-12-17

今やすべての市販車の前後にサスペンションが搭載されています。フロントサスペンションの多くはテレスコピックですが、リアサスペンションにはいくつかのタイプがあります。

そこで今回は、このリアサスペンションの歴史や種類、選び方のほか、寿命やメンテナンス方法、構造変更の必要性などについて、幅広くお話していきます。

 

リアサスペンションの歴史と種類

そもそもモーターサイクルが誕生したころには、サスペンションは前後ともに未装備でした。それが高速化するにつれて、機械に対する振動対策とライダーの快適性向上のため、まずフロントにサスペンションが搭載されました。

リアについては、当初はサスペンションなし、つまりリジッドでした。しかし、これではライダーへの負担が大きいため、シート(サドル)がスプリングを介して搭載されるようになりました。

車両の高速化が進むにつれて、振動から車両を守る必要性、防振により高速安定性・操縦安定性を高める必要性が高まり、徐々にリアにもサスペンションが搭載されるようになりました。ハーレーダビッドソンに関しては、1952年からリアサスペンションが採用されています。

リアサスペンションは、分類の仕方により様々に分けられます。モノサス(1本)、ツインサス(2本)、エアサスペンション、オイルダンパー式、リザーバータンクの有無などです。

また、ハーレーダビッドソンとリアサスペンションの関係で忘れてはならないのが、ソフテイルの存在です。ソフテイルは、詳しくない人が見るとリジッドに見えますが、スイングアームからエンジン下部に向けて、水平方向にサスペンションが隠れてセットされています。これはハーレーダビッドソンが考案した優れたデザインであり、今や多くのアメリカンタイプのモーターサイクルに採用されています。

 

リアサスペンション選びは構造変更を含めて考えるべし!

リアサスペンションは車高を決める要素の一つであり、また交換が比較的容易であることから、カスタム初心者でも比較的手を出しやすいパーツです。

好みの車高を実現するリアサスペンションを選ぶことは重要ですが、リアサスペンションにはライダーの快適性を確保し機械を振動から守るという重要な機能があることを忘れてはなりません。サスペンションが底付きするようでは、その機能を果たせません。そのため、リアサスペンションを交換する際には、硬すぎず柔らかすぎず、ライダーの体格や体重、乗り方も含めて検討する必要があります。

また、リアサスペンションは重要な部品であるため、交換すると基本的には構造変更を届け出なければなりませんが、例外も存在します。

寸法に関する例外では、軽微な変更となる自動車部品の取り付けについては、構造等変更に係る諸手続きが簡素化されています。具体的には、長さ:±3cm、幅:±2cm、高さ:±4cm、車両重量:±50kgの範囲内の変更であれば、構造変更の手続きが不要です。

もう一つの例外は、指定自動車部品(以下「指定部品」という。)を溶接またはリベット以外の取り付け方法により装着した場合です。この場合も諸手続きが不要となります。指定部品にはショックアブソーバーが含まれているため、寸法の変更が上記の範囲内であれば、サスペンション交換に伴う構造変更手続きは不要です。リリアサスペンション交換時には、この寸法に収まるように配慮しましょう。

 

リアサスペンションの寿命とメンテナンス

リアサスペンションは重要な部品であるため、高価なことが一般的です。しかし、残念ながら寿命があります。走行距離にして数万kmが目安となり、数年で寿命に到達してしまう可能性もあります。

そこでメンテナンスが必要となりますが、基本的には洗浄以外に、一般的なライダーができることは多くありません。特に、ロッドに付着した汚れは落とすようにしましょう。ロッドに汚れが固着すると、オイルシールを傷め、オイル漏れが発生し、寿命を縮めることに繋がります。

なお、リアサスペンションの寿命は数万kmとされていますが、これはロッドの錆やオイル漏れが発生したら交換するという前提です。腕の立つメカニックであれば、オーバーホール(OH)を施すことで、摩耗したブッシュやオイルシール、オイルを交換し、新品のようによみがえらせることができます。愛車へのこだわりが強い方は、一度メカニックに相談してみることをおすすめします。

 

プログレッシブ 412シリーズ ローダウン11インチサスペンション 04年以降XL用

品番:412-4062B

メーカー:PROGRESSIVE

価格:¥74,250(税込)

新品に交換する際におすすめなのが、「プログレッシブ 412シリーズ ローダウン11インチサスペンション 2004年以降 スポーツスター各モデル用」です。

定番の11インチでかなり車高が落ちます。チョッパー風のカスタムはもちろん、足つきの悪さの改善にも効果があります。女性にもおすすめのサスペンションです。

 

マクスポート 11インチ・フルカバーサスペンション ブラック スポーツスター用

品番:2800-2816

メーカー:MAXSPORT

価格:¥35,090(税込)

適合:1979-2014年のXLモデル

マクスポートサスペンションは車種別専用設計のローダウン用サスペンションです。短い設定ながらも十分なショック機能を備え、足つき性と地を這うようなルックスを実現しています。5段階プリロード調整機能付きで、専用レンチが付属します。

ノスタルジックなカバードタイプは、どんなスタイルにもマッチします。

 

PAUGHCO製 11インチリジットバー

品番:313D

メーカー:PAUGHCO

価格:¥25,960(税込)

ここまでリアサスペンションの機能の重要性を説明してきましたが、もちろん見た目も大切です。そこで最後はリジッドバーをご紹介します。

「パウコ製 11インチ リジットバー クローム」は、角スイングアーム ビッグツイン/1975-78年 XLモデルに適合します。純正のサスペンションから交換するとローダウンになります。

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