チェーンドライブ化するのっていくらかかるの?

最初期のハーレーの車両にはベルトドライブが採用されていました。そしてその後、1910年からははチェーンドライブが採用され、1970年位まで用いられてきました。そうして1970年から現在に至るまで、ハーレーはどうなったかというと、再びベルトドライブに戻っているわけです。
そんな変遷を経てきたハーレーの駆動系ですが、現行のベルトドライブをチェーンドライブ化するカスタムも行われているようです。今回はそんなカスタムを行った場合の費用はいくらかかるのか、語ってみたいと思います。
デ・チューン?
現行のハーレーに広く用いられているベルトドライブを、わざわざチェーンドライブ化するカスタムにどういったメリット・デメリットがあるのかを、まずは明らかにしてみましょう。
ベルトドライブ
ベルトドライブはチェーンのように伸びることもなく、また、メンテナンスも最小限で済みます。アメリカ本国では長距離運転が多く、チェーンのように清掃、給油、調整といったこまめなメンテナンスが面倒なことからベルト方式が採用されたと言われています。他にも変速時のショックを吸収し、走行時の静粛性など、現行のハーレーに採用されているだけあり、なかなかメリットの多い駆動システムです。
では、デメリットについて触れてみましょう。まず、ベルトドライブのベルトはいつか切れます。チェーンよりも耐久性(概ね3万km)は高く伸びたりもしませんが、切れた際のダメージたるや想像に難くはありません。さらにスプロケットの代わりとなっているプーリーが大型化し、重くなるなどのデメリットが見られます。また、動力の伝達性に関してはチェーンに劣るようです。
チェーンドライブ
チェーンドライブはショベル以前のモデルに採用されていた駆動方式です。エンジンからの伝達効率が高く、パワーロスが少ないことが挙げられますね。好みにもよると思いますが、見た目にも映えるといったメリットが見られます。リアタイヤサイズの変更(太さ)も可能となり、レーシングサスも装着可能となります。また、バネ下重量の軽減も可能です。
その反面、チェーンは伸びますし、スプロケットも摩耗します。概ね500kmで交換しなければなりません。また、清掃、給油、調整といった細かなメンテナンスを頻繁に行わなけれなないなどの手間もかかります。
しかし、そういったデメリットを踏まえた上で、チェーンドライブ化したいというユーザーが数多く存在するのです。
カスタム費用
ベルトドライブをチェーンドライブに変更するというカスタムは、それほど難しい仕事ではありません。ショップによっても異なりますが、概ね2万5,000〜10万円程度となっているようです。チェーンドライブ化キットなども販売されているので、比較的、安価にカスタムすることも可能なようです。
ただし、ベルトドライブからチェーンドライブにした場合は改造申請が必要で、これをしないと車検に通らなくなります。この際にチェーン化した場合の強度計算が必要となりますが、その計算は非常に難しいようです。プロでもできる人が限られています。
申請料金の相場ですが、車検と同時や申請単独で車検の際に許可証を添付受験検査が多いようです。申請単独だと3万~8万円とかかる費用も大きく異なります。
91-99年XL用リアスプロケット 45T EDコーティング ブラック
品番:2700-1026
メーカー:GUTS CHROME
価格:¥6,400(税込)
91〜99年のスポーツスターモデルをチェーンドライブ化するのに使用可能なスプロケットです。リアのスプロケの丁数により、高速型、加速型と調整できます。
フロントスプロケット 24T エボビッグツイン
品番:2700-0122
メーカー:GUTS CHROME
価格:¥4,710(税込)
リアスプロケットとの組み合わせにより、エボビッグツインモデルをチェーンドライブ化するのに使用します。リアのスプロケの丁数により、高速型、加速型と調整できます。
PB Oリング530チェーン 110リンク
品番:2700-2052
メーカー:PLOT
価格:¥9,701(税込)
プロトオリジナルの530Oリングチェーンです。110リンク。1982〜83年のFXR、FXRS、FXRTのチェーンドライブ車に適合します。信頼の日本製で、精度、強度共に申し分有りません。
チェーンドライブ化まとめ
ベルトドライブをチェーンドライブに変更するカスタム……いかがだったでしょう。カスタム自体はそれほど面倒もなく、さして高額にもならないカスタムですが、強度計算の存在がかなり面倒ですよね。そちらは大人しく業差にお願いするのがいいのかもしれませんね。