TC88が中古市場で格安になっている理由とは!?

投稿日:2019-05-07

現在ハーレーを所有しているオーナーさんは興味ないかも知れませんが、「ハーレーに乗ってみたいなぁ~」という若い衆や、(筆者のように)赤貧のため愛するハーレーを売り飛ばしてしまった方などは、ハーレーの中古市場が気になるのではないでしょうか?

で、多くの場合そうした方にとっては、ナックルやパンなんて高嶺の花なわけでして、懐に優しいモデルを探すことになります。そんな方々が狙うのが……TC88となっています。丁寧に調べてみると、TC88を前後モデルと比較すると、お安く感じられる場合が多いのです。

 

TC88ってなんだっけ?

そもそもTC88とは何かと申しますと……それはエボリューションの後に登場したハーレーの次世代エンジンです。エボリューションまでは、ハーレーのビッグツインは1カムだったのですけど、アメリカで速度規制が緩和されモアパワーを求められたことを切っ掛けとして開発されました。

で、TC88が登場したのは1999年。TCというのはTwin Camの頭文字。カムが2本になったのであります。OHVを維持したまま、高出力化に成功したのです。また88というのは総排気量を示しておりまして、88キュービックインチ=1,450cc。エボリューションは1,380ccですから、排気量も若干アップされています。

 

TC88は何故、相場価格が安いのか?

さて、その後のTC88ですが、2007年にはTC96(1,584cc)に排気量アップされ、その後も2011年にTC103(1,689cc)、2016年にはTC110(1,801cc)へと、拡大の一途を辿っているのであります。排気量が増えるに従い、もちろん性能も向上しているわけです。

一方で、その前のエボリューションは、と言いますと、コチラは既にプレミアがついているように思います。AMF傘下時代=低品質エンジンの代名詞だったはずのショベルヘッドにプレミアがついたように(誤解のないように書いておきますが筆者は元ショベルオーナーでショベルを愛していました……)、ツインカムになる前の最後のエンジンであるエボリューションも、既に愛される存在になっているのではないでしょうか?

またTC88は、古いモデルでは初登場から20年が経っています。20年も乗れば、定期交換部品はもちろんのこと、あちこちにガタが来る時期でもあります。各部のOHが必要なお年頃なわけです。消耗品を全交換するだけでなく、走行距離によっては、真面目なショップさんならフルOHしたくなる……そんな時期に差し掛かっています。

その割に……お客さんから「TC88か……エボリューションではないから自慢できないし、後のモデルはもっとパワフルなんだよね……」なんて言われたら、ショップさんもヤル気が無くなってしまうに違いありません。

 

貴方が目利きならTC88は今が買い時なのだ!

具体的に言いますと、2カム化したことで装備したカムチェーンテンショナーが壊れる時期だ、とか噂も出ていますが……もし貴方が目利きであるならば、お安くハーレーのビッグツインに乗るのに最適なのはTC88。今が買い時です!

また、乗りながら出費して行くことに抵抗がないなら、TC88を乗りながら、自分色に染めて行くと良いかと思います。そのうち「TC88最高にカッコいいっすね!憧れちゃいます!」と言われる時代が間違いなくやって来ますから!

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