パウダーコートを施すのに最適なパーツとは?

レストアやカスタムにおいて、仕上がりを左右する作業の一つが、ペイントでございます。もちろん機関が完調であってこそ、ではありますが、折角のレストアやカスタムも、ペイントがイマイチだと仕上がり全体がランクダウン……という残念な結果に成り下がってしまいます。
そんなペイントのなかでも最高品質と言われているのがパウダーコート。今回は、そんなパウダーコートに焦点を当ててみましょう。
パウダーコートってなんだ?
パウダーコート……そう聞いただけで良さ気な感じはするものの……ソレって一体何なのか、皆さんご存知でしょうか?
パウダーコートというのは日本語にすると粉体塗装。液体をシューっと吹き付ける吹き付ける一般的な溶剤塗装とは異なり、粉状の塗料を静電気で付着させオーブンで焼き付けて硬化させる塗装方法です。通常の溶剤塗料では塗料を塗りやすい濃度にするために有機溶剤を使用するのですが、粉体塗装では不使用。そのため環境にも優しい塗装ですから、ヨーロッパやアメリカで広く使われています。
パウダーコートでは、塗装した後に加熱(焼付け)をします。すると、塗膜が融解して化学反応により高分子ポリマーがネットワーク状の組織を形成します。そのため塗膜が強固になって素材に密着するので、サビに強い・傷付きにくい、それでいて弾力性のある塗膜が得られる、という大きな特徴があります。
パウダーコートするのに最適なパーツは何だ?
ここでは、パウダーコートと言えば誰もが最初に名前をあげるであろう老舗、カドワキコーティングさんのウェブサイトを覗いてみました。すると……
手を出しやすいのはホイール!
最も適用例が多いのが……どうやらホイールのようです。これは着脱が簡単なのと、サイズが手ごろであること、それに……汚れや錆び、傷が付きやすいパーツだから、「まず、やってみるか!」ってなる人が多いためではないかと思います。
形状も様々、そして色とりどりのホイールに、パウダーコートが施されていました。足元が引き締まると車両全体もシュッとしますから、確かにホイールに適用するのは良い気がします。
エンジンやエアクリなどのカバー類に!
次に適用例が多かったのが……意外にも、各種カバー類でした。シリンダーヘッドやエンジン周辺、それにエアクリなどなど。これらパーツも経年劣化でみすぼらしくなりやすいのと、着脱が容易だから。それと、やっぱりエンジン周辺って大事にしたいからかな、と思います。また、パウダーコートはグロス仕上げだけでなく、マットや梨地にも仕上げられるから、というのも大きな理由かと思われます。
フレーム・スイングアーム・フォークにも!
そして……数は多くありませんが、絶対的に存在しているのが、フレーム&スイングアーム。それにフロントフォークへのパウダーコート適用。これはレストアやオーバーホールを実施するなら、確かにやってみたい気がします。
全バラ前提の重作業が必要となりますから、大変な労力または相応のお金が掛かりますが、せっかくやるならパウダーコートしておきたいパーツではあります。
ガソリンタンク&フェンダーは……
当然ガソリンタンク&前後フェンダーへの適用例が多いのかと思っていたのですが……「ハーレー」への適用例は多くないです。恐らくきっと、ハーレーのタンクやフェンダーを塗装するなら、いわゆるカスタムペインターに頼みたいから、ではないかと。ドゥカティやBMWは、普通に赤や白にパウダーコートされていましたから……
パウダーコートするのに最適なパーツは何だ?
ハーレー・バイカー、なかなか頭良いっすね!塗装も適材適所、使い分けるのが良いようです。