見た目がイタリアン!アエルマッキと手を組んで製作した名車「M50」

ハーレーといえば大排気量の空冷Vツインエンジンとロー&ロングのスタイル……というのは、例外こそあっても大方のハーレー・バイカーも認めてくれることでしょう。ハーレーブランドの原チャリなんて、誰も買わないですよね……
ところが……本当にあったのですよ、ハーレーの原チャリが!それが「M50」。今回は、この「M50」を駆け足でご紹介します!
ハーレーの原チャリ!それが「M50」だ
50ccのハーレー(M50)
最近のハーレーからは想像できないだろうな。ほんとに一時期だけ作ってた。 pic.twitter.com/MxlJ4da74r— gazie (@Ponta66) September 25, 2018
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それがコチラ!情熱的なレッドにペイントされた車体が印象的な原チャリ、「M50」でございます。このカラーリングセンスと排気量、それに優雅なアールを描くボディ形状……
「何処からどう見てもイタリアンバイクではないか……」と思われた方、正解でございます。製造したのは、かつてイタリアに存在した航空機メーカー、アエルマッキ社なのであります。このアエルマッキ社のモーターサイクル部門の50%を、1960年ハーレーが買収。イタリアンメーカーらしく小排気量車に強みを持つ同社製品を、ハーレーブランドで売りまくってしまえと、こう考えていたのです。
そうなったのには理由がありまして……それは日本が原因であると考えて良いでしょう。クリーンにしてハイパワー、そしてスタイリッシュな日本製の小排気量車が、飛ぶ鳥を落とす勢いでアメリカで売れまくったのです。それに対抗するためにハーレーがとった手段が、アエルマッキ社の買収だったのです。
「M50」は2ストローク単気筒エンジン搭載!
写真:1966年製 M50
さて、「M50」の詳細を見て行きますと……実は筆者もそれほど詳しくなくて、洋書を眺めながら書いているのですが……(汗)エンジンは総排気量50ccの2ストローク単気筒。これはミナレッリ社のOEMのようです。で、3スピードトランスミッションを装備していました。
また車体周りでは、バックボーンフレーム、サスペンションは前が正立で後は2本ショック、ホイールサイズは前後18インチ、前後ドラムブレーキ、という感じ。売れまくった「スーパーカブ」ほどではありませんが、まずまずの出来栄えであると言えましょう。
「M50」は貴重なハーレー史上最少排気量モデルですので、今では高値で取引される珍車となっております。