レース車両に搭載されている”NOS”って一体何者なの!?

投稿日:2019-11-26

一部のレーシングマシンに搭載されている”NOS”をご存知でしょうか?何故か日本では知られていませんでしたが、映画「ワイルド・スピードX2」のお陰でググっと認知度が上がった、チューニングの手法でございます。

そこで今回は、この”NOS”についてご紹介しちゃいましょう!

 

NOSとは、Nitrous Oxide Systemの頭文字!

早速ですがNOSとは、Nitrous Oxide Systemの頭文字のこと。日本語では、ナイトラス・オキサイド・システム、と呼ばれています。コレでは意味が分からないですね。ナイトラス・オキサイドというのは化学物質の名称でして、亜酸化窒素、または、笑気ガス、と呼ばれるもの。分子記号で表記すると、N2O、となります。笑気ガスと言えば……脱法ドラッグとして一時流行しましたね……悪いことに使ってはいけませんよ!

それでですね、私達バイカーが使うNOSというのは、この笑気ガスを燃料に混ぜて使うチューニング手法。N2Oは高温下で窒素分子と酸素分子に分かれる性質がありまして、コレを利用した仕組みです。早い話、燃焼室に酸素をギュギュっと増やすことができることから、燃焼効率が向上すると、そういう理屈なのです。

NOSには、N2Oをインマニに噴射するドライショット、N2Oと燃料とを噴射するウェットショット、それに各シリンダー毎に噴射するダイレクトショットという3形式に分けられるのですが、当然のことながら最も効果的なのはダイレクトショット。というわけで、レーシングカーにもっぱら用いられるのは、このダイレクトショットなのであります。

 

NOSはノウハウのあるプロに組んでもらうべし!

なおNOSはターボチャージャーやスーパーチャージャーと比較して簡単な仕組みであることから、ポン付けできると勘違いされる傾向にある、と筆者は勝手に思っているのですが……実は点火時期を若干遅らせる必要があることから、そのセッティングにこそ技術が求められるものであります。

ですので、NOSキットを購入する前に、必ず腕の立つプロに相談しておくこと!そして組立てからセッティングはプロにお任せすること。これ大事です!

 

画像参考-Unsplash
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