え!?フューエルインジェクションでもメンテナンスしなきゃダメなの?

投稿日:2021-03-02

「キャブレター」のモデルに乗っているハーレー・バイカーさんも少なくないことと思います。キャブレターというのは日本語にすると気化器であり、ガソリンと空気とを、ピストンが下降する負圧を利用して混合器にして、エンジンの燃焼室に届ける役割を負っています。その場合、時にはジェット類の洗浄やフロートの調整といったメンテナンスを行うことがあります。

が……キャブレターに代わって登場したフューエルインジェクションの場合は、どうなんでしょうか?やっぱりメンテナンスが必要なんですね。ここでは簡単に、インジェクションとO2センサーのメンテナンスについてお伝えして行きます。

 

フューエルインジェクションの役割

モーターサイクルにおけるフューエルインジェクションは、キャブレターとは違って、圧縮されたガソリンを直接的に霧として吹きだして、混合器を作り出すシステムであります。

ECUが状況に応じて燃料を噴射しますので、高出力化で省燃費。始動性も向上する、素晴らしい仕組みであります。フューエルインジェクション+コンピューターの力でエンジンが綺麗に回ってくれる、というのがミソなのですが、そのため「鼓動が感じられない……」というハーレー・バイカーさんが一定数いるのは事実。ですが、これは時代の変化=技術の進歩ですので、新車を売りたかったら導入せねばならない技術です。

 

フューエルインジェクションのメンテナンス

続いて本題。フューエルインジェクションのメンテナンスとは、どんなものが必要なのかと申しますと……繊細な方には叱られてしまうかも知れませんが、そんなに必要ない、というのが実情です。が、例えば、始動不良や白煙、アイドリング不良といった症状が出たときは、メンテナンスが必要となります。

そこで行うのは……インジェクターの洗浄です。インジェクターというのは、フューエルインジェクションというシステムのなかの、まさに燃料を噴射する部品のこと。ここを綺麗にします。具体的には、フューエルコックをオフにして、フューエルホースを外してガソリンの流れを経ち、インジェクターを取り出します。

続いて……キャブクリーナーあるいはインジェクションクリーナーと呼ばれるケミカルに、インジェクターを浸しておきます。一晩浸しておけば良いでしょう。これでインジェクターに付着した汚れを、大まかに落とすことができます。さらに、インジェクターの配線を接続して、インジェクターからケミカルを何度かシュッシュとします。これが極めて重要でして、インジェクター内部の汚れを落とすことができます。

あとは、元の通りに戻せばOKです。

 

O2センサーのメンテナンス

続いては、O2センサーのメンテナンス。フューエルインジェクションの役割のところで、ECUがエンジンの状況に応じて燃料を噴射している、と記載しました。で、エンジンの状況のうちの一つのパラメータである燃焼状態を把握しているのがO2センサーというものです。分かりやすく言えば、ガソリンの燃え方を感じている、とでも言えば良いのでしょうか。より具体的に言えば、排気ガス中に含まれている酸素の量を測定しています。

このことから分かりますように、O2センサーは排気管に搭載されていて、絶えず排気ガスに接しています。なのでここも、時にはメンテナンスが必要になります。定期的な手入れが必要というワケではありませんし、車検ごとの確認も不要でしょう。5万kmとか10万km走行したらチェックする、くらいで充分だと思われます。

で、具体的には……O2センサーはエキパイに搭載されていますので、これを取り外しましょう。ハンドツールで簡単にできます。配線も外しておきます。で……センサー本体をブラシ等でキレイにしてあげて、元に戻せば終了。簡単ですね!

このページのTOPへ