レボリューションマックス1250″T”エンジン搭載の水冷スポーツスターSが登場!

予告記事でお知らせしましたように、ハーレーのニューモデルとして、レボリューションマックス1250Tエンジン搭載の水冷「スポーツスターS」がリリースされました!
事前告知ではレボリューションマックス1250エンジン搭載とお伝えしていましたが、正しくはレボリューションマックス1250″T”エンジンと、Tが付与されていました。
今回は、この『スポーツスターS』をシッカリとご紹介してみましょう。
スポーツスターSは新しい水冷Vツインエンジンを搭載

2021 Sportster S
コチラが発表された「スポーツスターS」。本国発表の公式リリースによりますと……
スリリングなライディング体験を提供し、スポーツスターのパフォーマンスの新時代を先導するように設計された、まったく新しいスポーツカスタムモーターサイクル
であるとされています。121馬力を発揮するレボリューションマックス1250Tエンジンは、妥協のないオンデマンドトルクを発揮します。軽量シャーシとプレミアムサスペンションは、応答性の高いダイレクトなハンドリングを実現。並外れたパワーとパフォーマンスを提供しながらも最も耐久性の高い本モデルは「ハーレーダビッドソンモデルの新標準を表現している」とのことです。
ということで、新標準を表現するほどのニューモデルの技術的詳細を見て行きましょう。
レボリューションマックス1250Tエンジンってなんだ?
コレが、そのレボリューションマックス1250Tエンジン。華々しく発表された「Pan America」シリーズに搭載された新エンジン・レボリューションマックス1250エンジンと同じじゃないか……と言われていたので、同エンジンは過去記事で詳しく紹介してあります。
レボリューションマックス1250Tエンジンは、見れば分かりますが、基本設計はレボリューションマックス1250エンジンと同一。
- ボアxストローク:4.13インチ(105 mm)x 2.83インチ(72 mm)
- 94フィートポンド ピークトルク
- 最高回転数9,500rpm
- 圧縮比12:1
しかし、次にあげるような重要な違いがあります。
- シリンダーヘッドは、バルブとポートの寸法が小さく、燃焼室の形状が異なるため、低回転域で燃焼室を通る混合気流れの速度が増加し、低中速域(3,000~6,000 rpm)でのトルクが増加しています。
- ピストンは、シリンダーヘッドの燃焼室の寸法に一致するように形作られています。
- エアインテークの長さと形状は、エアボックス容積と組み合わされて、エンジン回転速度全域でのパフォーマンスを最大化するように調整されています。
- カムプロファイルと可変バルブタイミング(VVT)の位相調整も、エンジンの望ましい性能に一致するように設計されています。
ということで、レボリューションマックス1250Tエンジンは、レボリューションマックス1250エンジンと同時に開発された、ロードスポーツに最適化された兄弟エンジン、ということで良いでしょう。
「スポーツスターS」はフレームが特徴っぽいが……
一方で、本国発表のリリースを読んでいますと、どうやら車体構成にも力が入っている風なんですよね。以下、リリースを転載しますと……
- ストレスメンバーパワートレイン
レボリューションマックス1250Tパワートレインは、モーターサイクルシャーシの構造コンポーネントです。- エンジンは動力源であるだけでなく、シャーシの構造要素として機能することで、2つの機能を果たします。
- 従来のフレームを排除することでモーターサイクルの重量が大幅に削減され、シャーシが非常に強固になります。
- フロントフレームエレメント、ミッドフレームエレメント、テールセクションはパワートレインに直接ボルトで固定されています。
- パワートレインはシャーシコンポーネントとして効果的に機能できるように、高剛性となるよう設計されています。
とのこと。この表現からも分かるように、一般的なモーターサイクルのように大きなフレームがエンジンを抱え込むという考え方ではなくて、エンジンという巨大かつ強固な物体を中心に構成パーツを組み込むために、各フレームエレメントが繋いでいる、ということであります。
これにより強固&軽量な車体を実現しておりまして、車両重量は228kg(日本仕様)を実現しておりまして、例えば現行モデルのスポーツスター「IRON 1200」の車両重量は256kgですから、確かに大幅な軽量化が実現されています。
後は、デュアルアップ仕様のエグゾーストや、クラシックとモダンが融合した4インチサイズの丸型ディスプレイ、それに、ライディングモードが選択できる……といった点にも、注目して頂けたらと思います。
「スポーツスターS」のお値段は……
「スポーツスターS」のカラーラインナップですが、冒頭に掲載したビビッドブラックが標準色でして、オプションでココに掲載したストーンウォッシュパールホワイトとミッドナイトクリムゾンが選択できます。そして早くも日本公式サイトにも掲載されています。最近のハーレージャパンは仕事が早いですね!
で、お値段ですが……標準色で185万8,000円。オプションはプラス2万9,700円でございます。これまでの空冷スポスタより40万円ほどのアップになります。が……厳しくなる一方の排ガス規制に対応するには、水冷化は仕方ないところ、なのかも知れません。どうでしょうか?