【素朴な疑問】ハーレーにも寿命ってあるのか?

投稿日:2022-06-21

「今乗っているこのハーレーって、死ぬまで乗ることができるのだろうか?」など、考えたことはありませんか?

そこで今回はハーレーの寿命と、それにまつわる手間と費用について、詳しくお話して行きます!

 

ハーレーに寿命はあるのか、ないのか

最初に明らかにしておきたいのは、すべては価値観に関わっている、ということであります。ハーレーの寿命とは何か、と言えば、オーナーが再生を諦めた時、ではないかと思います。

例えば四輪車=クルマでいえば、寿命は10年・10万kmなんて言われていますが、現実的には、まだまだ走ることは可能。ただし車両を眺めてみれば、アチコチにガタが来ている……それをメンテナンスやオーバーホールすれば走ることは可能です。「それをしますか、それとも廃車にしますか?」となったとき、ほとんどの方が買い替えを選ぶ、というわけです。この時、車両の方はというと、一般的には廃車となります。

一方で、メルセデスベンツは一生乗れる、なんて言われています。こちらは、年代ものの車両であれば、定期点検で100万円ってこともあります。それだけの出費を重ねても乗る価値がある、と判断されているわけです。またメルセデスベンツの場合、部品がしっかりと供給される、という点も見逃せません。

では、ハーレーは、どうでしょうか?こちらはザックリ言えば趣味の乗り物なわけですが、部品供給は極めて良好。なので、10年や10万kmで寿命……なんて、あまりにももったいない話だと筆者は考えています。ハーレーに寿命はない、と言い切りたいです。

 

メンテナンスすれば健康寿命が延びる

再生を諦めるような不具合とは何か、と言えば、まずは事故。「フレームとフロントフォークが曲がってしまった……」なんて場合は、諦めてしまうのも、やむをえません。その時は、エンジンなどが部品として生き残ることになるでしょうが、残念ながら廃車になるかも知れません。

ですが、それ以外、例えばエンジンやトランスミッションについては、定期的にメンテナンスすることで、走行距離が長くても、良好な状態を保つことが可能です。その顕著な例が、タクシーやトラックといった商用の四輪自動車=働くクルマ、であります。一般的な四輪車は10年・10万kmが寿命なんて言われますが、タクシーでは20万kmや30万kmで現役なんてザラ。50万kmなんていう例も少なくありません。それを可能にするのが、徹底的な点検であります。

事業用で使われる自動車は法定3ヶ月点検が義務付けられておりまして、その数は47項目にも及びます。自家用車の法定12ヶ月点検が26項目であることと比べて、この厳しさがお分かりいただけることでしょう。だからこそ、車両も安心・安全であり、長持ちするのであります。ということで、車両骨格に異常をきたすような事故さえ起こさなければ、しっかりメンテナンスすれば寿命はググっと長くなるのです。

 

エンジンのOH。その費用は……

では、オイルやフィルターを定期的にチェックして、適した時期に交換したとして、エンジンやミッションは、永遠に健康なのでしょうか?それもまた、違います。さすがに走行距離が延びてくると、シリンダー・ピストンの摩耗や、バルブシート面に傷ができたり、といった小さな不具合が重なってきます。いよいよエンジンOHの時期であります。

例えば、ピストン、シリンダー、バルブ周りのチェックを行い、必要に応じてリング交換、バルブシートすり合わせ等を行う、いわゆる腰上OHですと……まぁ店舗さんによって異なるでしょうが、安く見積もって20万円前後。このとき、ボーリング&オーバーサイズピストンへの組み換えが必要になれば、なお費用は膨らみます。

この腰上OHではおさまらない不具合がでている場合もあります。そんなときは、腰下=クランクケース分解が必要な、フルオーバーホール、でございます。コンロッドの曲がりや修正、クランク芯出し、ベアリング交換、ケース加工などなど、色々なことが行われるでしょう。エンジンの状態を良好に戻すフルオーバーホールであれば、最低でも50万円くらいの覚悟は必要です。

最後に、繰り返しになりますが、ハーレーは純正であれカスタムパーツであれ、とにかく修理部品が豊富!なので、乗り続けたたいという熱意とお金さえあれば修復可能です。それがハーレーが偉大なところですね。特に国産のマイナー車なんか、すぐに欠品だらけになりますから……

というわけで、ハーレーの寿命はオーナー次第ということでしょう!

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