【ワイヤー=ケーブルの寿命は大丈夫!?】交換時期とメンテナンス方法について

投稿日:2022-07-08

あっという間の梅雨明けでしたね……暑くて死にそうな毎日ではありますが、梅雨はバイカーにとって嫌な季節ですから、梅雨が短かいというのは嬉しいことではありますね。

さてさて、梅雨も明けたから、ということで早速愛車に跨り走りに行く方も少なくないことでしょう。そんな皆さんに今回は、ワイヤー(ケーブルとも言いますね)のメンテなどについて、お話したいと思います。

 

バイクのワイヤーはどこに使われている?

当コラムでは、各部のメンテナンスの重要性を度々お伝えしておりましたが、それらの多くはエンジンオイル交換だったり、チェーンの洗浄+注油だったり、あるいはバッテリー充電なんかが多くて……ワイヤーのメンテナンスについては、あまり触れてきませんでしたね……反省しております。

ここであらためて明記したいのですが、バイクのワイヤーはメンテナンスが必要です! で……ワイヤーがどこに使われているかと申しますと、それは主にはクラッチ。それからスロットル、また旧車であれば前ブレーキにも使用されています。これらを時にササっと、まれには念入りに、メンテナンスしてあげる必要があるのです。

そのうえで、ワイヤーは消耗品である、ということも、ぜひ知っておいてください。ワイヤーは、バイカーがレバーを引くことで自分は引っ張られながら、仲間の部品を作動させる、という動作を何度も繰り返しています。なので、走行中に何度も、引っ張られ、戻り、を繰り返しています。ですので、いくらワイヤーは金属とはいども、徐々に摩耗して行くのです。

 

バイクのワイヤーは約3年に一度は交換したい!

では、ワイヤーはどのくらいの頻度で交換すべきなのか、といえば……これはメンテナンスや保管の状態によります。屋内ガレージ保管であって、しっかりメンテナンスされていれば、極めて長期間でも使い続けることができます。一般的な車両であれば、数万km、3年に一度程度は交換したい、というのが筆者の見解。

ワイヤー交換が必要かどうかは、車両の状態に気を配りつつメンテナンスしていれば、自ずとわかってきます。

 

コレがワイヤーのメンテナンス方法だ!

ここでは、クラッチワイヤーを例に、メンテナンスと交換方法をお伝えします。

まず初めに注意事項。ワイヤーには、CRCを吹き付けてはいけません。必ずワイヤー専用のオイルを使いましょう。潤滑油を入れる、というイメージを持つと良いでしょう。

で……実作業ですが、これにはワイヤーインジェクターという専用工具を使います。ワイヤーをレバーから外して、インジェクターを装着。シューっと専用ケミカルを吹き込んで行くと……クラッチワイヤーのエンジン側からジワリ……とケミカルが流れ出てきます。これで注油完了です。

そしてワイヤーを元に戻すのですが、このとき、必ずしっかりと遊び量を調整しましょう。遊び量というのは、レバーを操作してからクラッチが効き始めるまでの余裕、のこと。この遊び量が多すぎると、クラッチが効きにくくなり、逆に遊び量が少なすぎると、クラッチが滑ります。具体的な遊び量はマニュアルに従って欲しいのですが……ざっと1~2cmくらいで問題ないはずです。

クラッチの遊び量調整は、レバーの近くにある遊び調整ネジ(径が大きい方がロックナット、本体側がアジャスターと呼ばれます)を操作して行います。自転車のブレーキにも同じネジが付いていますから、皆さんお馴染みだと思います。まずロックナットを緩めてあげると、アジャスターを操作できます。これで遊び量が適正範囲に入るように調整しましょう。ちなみに、ワイヤーが伸びて来ると、アジャスターの飛び出し量が増えて行きます。飛び出し量が1cmほどになったら、もうレバー側での調整は不可能になります。

そこで操作するのは、エンジン側のアジャスターです。シリンダー付け根付近に、レバー側と同じように、ロックナットとアジャスターナットがありますから、それを操作することで、再び遊び量調整が可能となります。そして……遊び量調整が不可能になったら……それはいよいよワイヤー交換時期、というわけです。速やかに交換しちゃいましょう。

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