正体はアレ!エキパイが汚れる原因とキレイな姿に戻す方法をご紹介!

ピカピカで美しいエキゾーストパイプ(エキパイ)が、いつの間にか変色してしまい、悲しい気持ちになったことはありませんか? きっと、そのような経験をされた方は少なくないはずです。
今回は、エキパイが汚れる原因と、エキパイが汚れる原因とキレイな姿に戻す方法をご紹介していきます!
エキパイの素材によって汚れの原因は異なる
スチール製エキパイの主な汚れの原因は「錆」と「油」
多くのハーレーのエキパイはスチール製です。スチール製エキパイの主な汚れの原因は錆です。特に、メッキが剥がれたり、ひびが入った部分から錆びていきます。
また、スチール製エキパイは高温で酸化が進むと色が変化し、茶色や黒っぽくなります。さらに、エンジンオイルやチェーンオイル、または手の皮脂が付着したまま熱されることで、黒いシミが発生しやすくなります。
チタン製エキパイは酸化被膜による「焼け」が特徴
ハーレーでは少数派ですが、フルチタン製のエキゾーストパイプの場合、表面が青・紫・金色などに美しく変色します。この現象は「焼け」と呼ばれます。チタンは高温になると酸素と反応して酸化チタン被膜ができ、温度によって被膜の厚みや光の干渉効果が変わるため、青〜紫〜金〜赤褐色などさまざまな色に変化します。だいたい300〜600℃程度でこの変化が現れます。
一方で、油分や手垢が付着した状態で加熱されると、その部分だけ黒ずみやムラが生じてしまいます。
真鍮(ブラス)製エキパイは「くすみ」が出やすい
ハーレーのなかには真鍮(ブラス)製エキパイを装着している方もいらっしゃると思います。真鍮は銅と亜鉛の合金で、金色に近い美しい光沢が特徴です。
汚れの主な原因は、酸化によるくすみや黒ずみです。空気中の酸素や硫黄分と反応し、酸化銅(緑青)や酸化亜鉛が発生します。特に緑青(青緑色)や黒ずみが目立つことが多いです。
また、排気熱によって焼けが発生しますが、チタンほどカラフルな色にはならず、黄金色がくすんだり、赤黒く変色することがあります。
エキパイの汚れを落とす方法
これからご紹介する作業は、必ずエンジンを停止し、完全に冷めた状態で行ってください。また、作業中はゴム手袋を着用し、素手でエキパイに触れないようにしましょう。手の脂が付着することで、焼き付きの原因になるためです。
物理的に汚れを落とす際は、力を入れすぎず、目の細かいクロスやスポンジを使って優しく作業することが大切です。
スチール製エキパイの汚れはケミカルで落とす
スチール製エキパイの汚れの原因は主に錆・油・酸化被膜です。これらには、一般的に「メタルポリッシュ」と呼ばれる、メッキ部品にも使えるケミカル製品が有効です。
汚れがひどい場合は、サビ取りジェルや浸透剤(例:KURE 5-56)とナイロンたわしを組み合わせて汚れを落とすとよいでしょう。
酸化被膜や焼けの除去には、マフラークリーナーもおすすめです。
どうしても新品同様の輝きを取り戻したい場合は、専門業者に依頼して再メッキしてもらう方法がありますが、費用が高めなので注意が必要です。
チタン製エキパイには専用クリーナーを使用
チタン製エキパイの洗浄には専用のクリーナーがおすすめです。チタンマフラー対応の製品を選び、クロスに少量つけて円を描くように優しく擦ると、酸化膜が取れて元の色に戻ります。
さらに鏡面仕上げにしたい場合は、極細のコンパウンド(#8000以上)を使って磨くと良いでしょう。
なお、美しい「焼け」は多くのバイク愛好家にとって好ましいものですので、必ずしも落とす必要はありません。
真鍮(ブラス)製エキパイは専用クリーナー
真鍮(ブラス)製エキパイの汚れには、「Brasso(ブラスソー)」や金属全般に使える「ピカール」などで優しく磨くのが効果的です。
頑固な緑青(緑色のサビ)には、酢と重曹を混ぜたペーストを汚れ部分に塗り、しばらく置いてから拭き取る方法もおすすめです。少し手間はかかりますが、しつこい汚れに対しては高い効果が期待できます。放置してしまった真鍮エキパイをお持ちの方も、ぜひ試してみてください。
エキパイの汚れを予防する方法
「焼け」や「汚れ」を防ぐためには、まずエキパイに油分を残さないことが大切です。洗車やお手入れの際は素手でエキパイに触れないように注意しましょう。
その上で、スチール製エキパイの場合は、耐熱クリアや耐熱スプレーでコーティングすることがおすすめです。チタン製の場合は「チタンクリスタルコート」や「ガラスコート」などを利用し、ブラス製の場合は「ミクロンワックス」やガラス系コーティング剤で表面保護を行うと、汚れや焼けを予防できます。
まとめ
今回は、エキパイの汚れとその対策方法についてご紹介しました。エキパイの素材によって、汚れの原因や清掃方法、予防策が異なります。
むやみに力を入れて擦ると傷の原因になりますので、適切なケミカルを活用し、優しく丁寧にメンテナンスを行いましょう。