標準装備でキックが付いているハーレーは〇〇年のあのモデルが最後!

投稿日:2025-08-26

ヤマハ「SR」のように「キックスタートのみ!」というモーターサイクルは、新車では現在ほとんど見られなくなっています。しかし、過去には“モーターサイクル=キックスタート”という時代もありました。

それでは、ハーレーダビッドソンにキックスターターが標準装備されていたのは、何年のどのモデルだったのでしょうか。

 

キックスタートは足でエンジンを始動する!

そもそもキックスタートとは何かというと、バイカーが足でキックスターターを蹴り下ろすことでエンジンを始動させる方式のことです。

掲載写真のモデルは1936年式ナックルヘッドですが、エンジン(クランクケース)の後ろに自転車のペダルのような部品が折りたたまれているのが見えると思います。これがスターターペダルで、このペダルとシャフト、内部のギア構造などを含めた機構全体をキックスターター機構といいます。このペダルを90度展開し、ライダーが蹴り下げることでクランクシャフトを回転させ、エンジンを始動させます。

キックスタートを成功させるには、いくつかのコツがあります。1つ目は、ピストンの位置を確認し、圧縮上死点付近でキックすることです。キックペダルを軽く踏んでみると、クランクシャフトが軽く動く状態から徐々に重くなる状態へと変化するのが感じられます。軽く動くときは圧縮が抜けた状態、つまりピストンが下死点にあるため、ここでキックしても始動しにくいのです。適度に圧縮がかかったタイミングで力強くキックしましょう。

もう1つのコツは、スロットル(アクセル)の開度です。これは車種やエンジンの状態(温間時、冷間時など)によって異なるため一概には言えませんが、一般的には、軽くスロットルを開けて混合気を多く送り込んだ状態でキックすると良いとされています。ただし、エンジンが温まっている状態でこれを行うとかえって始動しにくくなる場合があり、チョークが搭載されている車両ではこのような操作は不要です。いずれにしても、適度な混合気を吸わせることが重要です。

 

キックが付いているハーレーはいつまで?

ハーレーに初めてセルモーターが搭載されたのは、1965年のエレクトラグライド(FLH)です。ただし、この時点では、念のためキックとセルスターター(電動スターター)の併用仕様でした。

1970年頃からは、スポーツスター系にもセル付きモデルが普及しましたが、しばらくはキックとの併用仕様が続きました。そして1979年、スポーツスターXLH1000からついにキックスターターがオプションでも選択できなくなり、セルスターターのみの仕様となりました。スポーツスターについては、これが最終となります。

一方、ビッグツイン系については、ショベルヘッドになった1980年以降も、セルを搭載しつつキック併用の仕様が続きました。1985年モデルの4速仕様が、キック併用の最終モデルと言われています。

 

後からキックをつけることはできるの?

結論から言うと、後からキックスターターを装着することは可能です。ただし、社外品を使用することになるため、適合車種と年式をよく確認する必要があります。また、作業には一般的にトランスミッションの分解・組み立てが含まれるため、プロショップに依頼することになります。

パーツの購入から工賃までを含めると、数十万円もの費用が必要です。決して安い買い物ではありませんが、キックスターターを装着すればクラシカルな外観を手に入れることができます。

 

おすすめのカスタムパーツ

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メーカー:W&W

価格:¥79,750(税込)

適合:ショベル系FLH

「W&W製 4速用キックセット クローム」です。ショベル系ノーマルFLHの後付けや補修用におすすめです。

 

V-Twin製 WRレプリカキックペダル

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価格:¥7,260(税込)

「V-Twin製 WRレプリカキックペダル」は、往年のファクトリーレーサーであるWRに使用されていたドリルドタイプのキックペダルです。パーカライズ仕上げとなっており、旧車の雰囲気が漂うおすすめの一品です。

ボルトは別売りになります、ご必要の方は別途お買い求めください。(弊社品番:7300-0015)

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