ハーレーにレギュラーガソリンを入れるとどうなるのか?

投稿日:2019-02-22

筆者のようなナイスミドルだけでなく、初老に差し掛かったバイカーさんなら「昔は”有鉛ガソリン”入れてたな~」なんて記憶があることでしょう。今のようにレギュラーとハイオクではなく、昔は有鉛ガソリンと無鉛ガソリンというものがあったのです。

で、本題。今のハーレーは全てハイオク指定がされていますが、そこにレギュラーガソリンを入れたら、どうなるのでしょうか?

 

有鉛ガソリンと無鉛ガソリンについて

冒頭に書きました有鉛ガソリンと無鉛ガソリン。鉛の有無による違いであることは名前から分かると思いますが、その違いは何かと申しますと……

有鉛ガソリンとは、ガソリンに鉛化合物を少し添加したガソリンのことであります。では、何故ガソリンに鉛化合物を加えたのかと言いますと……鉛化合物を加えてオクタン価を上げることで、ノッキングしないようにするため。ガソリンに鉛化合物を加えることでオクタン価が上がり、ノッキングを抑えることができたのであります。また鉛化合物がバルブシートを保護して摩耗を防いでもいました。

ところが鉛は身体に良いものではありませんから、ガソリンへの加鉛が禁止され、代わりに開発されたのがハイオクということになります。

 

ではレギュラーとハイオクの違いって何?

で、ハイオクガソリンが出てきたのですが、そもそもハイオクって何よ?という疑問が出てくると思います。それは……レギュラーよりオクタン価が高いガソリンのこと。日本ではJISにより規定されておりまして、オクタン価89以上のものをレギュラーガソリン、96以上のものをハイオクガソリンと呼びます。

このガソリンの違いというのは、エンジンの高性能化と排ガス規制と密接に関係しています。昨年にかけて、多くのバイクが生産終了になったことを覚えている方も多いことでしょう。あれは旧タイプのエンジンが、最新排ガス規制に対応できないために起こった事象なのであります。

で、排ガスを綺麗にするということは、ガソリンを完全燃焼させるのが近道。ということでハーレーでは、より燃えやすいハイオクガソリン仕様を前提としてエンジンを開発しているのです。それは圧縮比や吸排気流路、燃焼室形状や点火時期、カムプロファイルなどなど、一切合切を含みます。なのでハーレーはハイオク仕様なのです。

 

ハーレー最新モデルにレギュラーガソリンを入れたら?

では、ハーレーの最新モデルにレギュラーガソリンを入れたらどうなるでしょうか?筆者がチャンネル登録100万人のYouTuberなら、やってみるところですが……残念ながら違います。で、卑近な例として、筆者のハイオク仕様の四輪車で実際にレギュラーガソリンを入れて走行した経験をお話します。

事の発端は筆者が無職(フリー)になったこと。

会社辞める⇒定期収入がない⇒嫁怒る⇒節約しようとレギュラーガソリン投入

という、実に美しい流れですね。1,000km / 月ほど走行する筆者所有の四輪車で約2年間、ハイオク仕様のエンジンにレギュラーガソリンがブっ込まれていたのです。その結果……特に何も起こらなかったです。ただし……何となく始動した瞬間のレスポンスの悪さが気になった程度。しかし……車検のとき、行きつけの車屋のオッちゃんに「オイ、お前レギュラー入れてるべ、スロットルバルブが真っ黒だぞ!」と指摘されたのです。その時初めて、嫁がレギュラーガソリンを入れていたことに気付いたのでした……

以後、レギュラーを入れるのは止めて貰ったので大問題には発展しませんでしたが、少なくとも排ガスは法規制値より汚かった可能性が高いです。またエンジンにとっても、少なくとも良い影響は無かったと思います。

ということで長らく筆者のくだらない経験を書きましたが、ハーレーにはハイオクガソリンを入れるべし!という当たり前すぎる結論で良いかなと思いまっす。

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