超初級!キャブ車とインジェクション車の違いを2分で知る

投稿日:2017-05-19

キャブ車とインジェクション車……今、あなたの乗っている愛車はキャブ車ですか?インジェクション車ですか?あなたの愛車がハーレーだとすれば、2007年から全てのモデルがインジェクション化されていますので、2007年以前のモデルに乗っているならばキャブ車、それ以降に生産されたモデルに乗っているならばインジェクション車ということになりますね。

日本車だとしても2006年にキャブ車のバイクは排出ガスの規制対象になったので、インジェクションへと移行しているハズです。

 

要するに古いバイクならばキャブ車、新しめの車両ならインジェクション車という単純な振り分けが可能というワケです。

ところで、キャブ車とインジェクション車の違いについてはどうですか?バイク乗りならば当たり前すぎる知識で、今さら必要ないという方も多いと思いますが、インジェクション車にしか乗ったことがないからわからない……もしくは名前しか知らない!という方もいるかもしれません。

そこで今回は、今さら聞くには恥ずかしすぎる「キャブ車とインジェクション車の違い」について説明しようと思います。

 

キャブ車とは?

キャブ車とは、エンジンの燃料噴射装置「キャブレター」を搭載している車両のことを指します。まぁ、名前の通りですね。

では、そのキャブレターはというと……エンジンはガソリンと空気とを混ぜて燃焼させますが、ガソリンは液体のままだと燃え難いため、ガソリンを霧状にして空気と混ぜて燃焼させます。このガソリンを霧状にして、燃料の支給量を増減させるのがキャブレターの役割となります。

キャブレターの構成部品に電気部品は使われておらず、シンプルな構造のため、個人でもメンテナンスが行えるだけでなく、セッティング変更も容易です。故障の際にも安価に対応できるというメリットもあります。

しかし、その反面、エンジンのコンディションや気圧や気温などの影響を受けやすく、エンジンを最適な状態で維持するのが困難な場合もしばしば見られます。特に冬場はエンジン始動性が悪く、雨や高所でエンジンの調子が悪くなったりと安定性が低いといったデメリットも生じています。

燃費や排ガスなどの環境性能も低く、現在では排ガス規制のため、キャブ車が登場することはありません。

 

インジェクション車とは?

それではもう一方のインジェクション車とは、燃料噴射装置「インジェクション」を搭載している車両のことを指します。フューエルインジェクション(Fuel Injection)、FIとも呼ばれています。

「キャブレター」が機械的にガソリン噴出するのに対し、「インジェクション」はコンピューターによって燃料噴射を制御しています。そのため、キャブレターと違って環境に左右されることがなく、安定して燃料を送り出すことが可能です。また、メンテナンスをする必要もほとんどなく、手間もかかりません。

このように、こと能面に関しては、インジェクション車はキャブ車に比べると圧倒的に優れた機構と言えるでしょう。

しかし、「インジェクション」は、コンピューター制御のため、突発的な故障をする場合があります。また、故障の原因がほとんどコンピューターのため、個人で修理をするということが困難です。また、部品を全交換する場合が多く、費用も高くつきます。

 

キャブ車とインジェクション車どちらがベスト?

インジェクションは機構自体が新しいため、古いハーレーには搭載されていません。したがって、旧車が好きならば必然的にキャブ車以外に選択肢はありません。

キャブ車は上記したようにキャブ車は環境に左右され易く、エンジンの不調を招きやすいですが、修理、セッティング、メンテナンスは簡単で費用は安価です。また、セッティングが自分で変更できるため、自分の好みの調整にすることも可能です。キャブ車は運転フィーリングが良いと言われているのもそのためでしょう。

 

一方、新しい機構のインジェクションは、環境に左右され難いだけでなく、各種センサーによりエンジンの状況を検知して最適なコントロールを行ってくれるというメリットもあります。その分、個人でのセッティングこは専門のコンピュータに接続しての再設定が必要となり、素人には困難です。修理も同様に困難です。

このようにキャブ車にもインジェクション車にもメリット、デメリットがありますが、この走りという性能面に関しては、インジェクション車が圧倒的に上と言えるでしょう。ただし、自分でイジることができる!運転フィーリングを楽しみたい!という趣味性の強い方にはキャブ車のほうが向いていることでしょう。

世界中でキャブ車からインジェクション車へと製造販売の主流が移り変わり、今後、キャブ車はさらに廃れていくことになると思いますが、どちらの選択肢もある現段階だからこそ、自分のスタイルにあったバイクを選んでみるといいでしょう。

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