こけちゃった…様々な事例から学ぶハーレーの応急処置方法

投稿日:2017-06-20

ハーレーはバイクの中でも大型で、安定感があるように思われる方も多いかもしれませんが、それはあくまでも走行中のお話。やはり二輪ですので、他のバイクと同様にコケる時はコケます。事故ってもコケますし、立ちゴケも起こりうる話です。「ハンドル操作を誤った」「ブレーキがロックした」…などなど、コケる要素はどこにでも転がっているものなのです。

言わば、二輪乗りの背負った十字架…それがコケるということなのかもしれませんね。そこで今回は、バイクでコケちゃった際の対応方法について語ってみようと思います。

 

「立ちゴケは忘れたころにやってくる」

 上の川柳は、ライダーたちの自己嫌悪を表現したもので、ネット上に溢れているライダー川柳の一つになります。なかなか上手くライダーの悲哀を端的に表しているのではないかと思います。このように立ちゴケは忘れた頃にやってくる場合があります。初心者はもちろん、ベテランライダーでもホンの一瞬の油断からバイクを倒してしまうことがあります。

バイクは停止中や極低速では非常に不安定になり、簡単に倒れてしまいます。これが立ちゴケですね。 道路でのUターン、砂利道でのカーブ、濡れたマンホール、凍結した道路などなど、その要因は多岐にわたります。 

 

周囲の安全確認と怪我のチェック

では、立ちごけをしてしまったときの対応方法です。まず、エンジンがかかっていたらキルスイッチを押してエンジンを止めましょう。漏れたガソリンが引火する可能性もありますし、アクセルが開いて過回転になったり、熱くなり続けるマフラーで火傷をする可能性も生じます。コケた場合は、まずエンジンを切りましょう。

そしてライダー、同乗者のケガのチェックですね。こけ方が悪いと捻挫したり、最悪、骨折していることがあります。

そうして、後方からの車両にどういった状況かを知らせるためにも発煙筒、三角表示器などを設置して後続車に知らせる必要があります。まずは二次災害を防ぐことを念頭におきましょう。

 

エンジンがかかっていたらまずはキルスイッチを切ります

バイクの下敷きになっていたら注意深く足を抜き怪我の程度をチェックします

後方から車両が迫っていないか確認します

 

 

バイクを引き起こす

エンジンが止まっている状態で、ケガも大したことがなく、安全も確保できたら、今度はバイクを引き起こすことが必要です。

まず、エンジンが止まっている状態で、ギアがニュートラルだった場合は速か2速に入れてます。こうすることでタイヤが動かなくなり、引き起こしやすくなるのです。

バイクを起こすコツは教習所でも習っているとは思いますが、足を曲げきらずに片足を少し延ばした状態で斜め上に力をかけます。曲げきらずに少し延ばした状態のときに脚力は最大の力を発生できるからです。胸と腹をバイクに押し付けて両手は伸ばしきった状態で腕力ではなく脚力で斜め上方に引き上げることが重要です。

もし右側に倒れた場合は、サイドスタンドを出してから引き起こすと反対側に倒れることを防止できるのでやっておいたほうがいいでしょう。高温のエンジンやマフラーに触れてしまうと火傷を負ってしまうので、ここでは注意します。

 

エンジンがかからない時のチェック項目

倒れたバイクを無事、引き起こせたら今度は故障箇所のチェックが必要です。まずはミラーのズレを修正します。時にはミラーの支柱のボルトが緩んでいる場合もありスパナで締めます。ブレーキレバーやクラッチレバーが折れている場合には、とりあえず応急処置で折れたレバーにスパナ等を重ねてタイラップや針金で固定します。折れたウィンカーがぶら下がっていたり、カウルが割れたりしていたらとりあえずガムテープで留めましょう。夜間であればヘッドライトの照射向きをチェックします。

ガムテープとタイラップそれに接着剤はツーリングに必須の常備品と言えるでしょう。積んでいないという方は、今日から積んでくださいね。

 

最悪のケースとして、クランクケースにひびが入ってオイルが漏れ、走行できなくなる可能性もあります。とりあえず確認し、埋められるような素材を持っていたら塞いでしまいましょう。

 

まずは落ち着くことから始めよう

立ちゴケにしろ、転倒にしろ、ライダーはパニクるものです。しかし、こういうトラブル時にいち早くパニックから抜け出し、最適な公道を起こすには、日頃からコケた際のシミュレーションを行い、常に冷静に対応することが求められます。

最悪、人の生き死に関わる可能性をも内包しているこのトラブル。確実に自分と周囲の安全確保だけは確認する必要があります。そして次こそ大事な愛車です。どんなライダーでも必ずコケる日は訪れます。そういった際に、いかに立ち回れるかで、ハーレー乗りの真価が問われるのではないでしょうか。

ちなみに上は立ちゴケ時の対処法を書いていますが、事故った際も、故障した際もやるべきことはほぼ同じです。参考にしてみてください。

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