秋のツーリングに向けてフロントフォークをオーバーホールしよう!

皆さん、秋のツーリングシーズンに向けて、しっかり準備していますか?今年の夏は暑すぎてシナ~っとなっていた筆者です。
今回のお題は足回り。フロントフォークのオーバーホールのお話です。
まずは目視でインナーチューブの錆をチェック!
フロントフォークのオーバーホール……なんだか難しそうですよね。でも、最初の作業は実は簡単です!
まずは目視でフロントフォークのインナーチューブを確認しましょう。目的は、インナーチューブの錆にあります。何故、錆をチェックする必要があるか、と申しますと、インナーチューブに錆があるとオイルシールに傷が入る。そして、オイル漏れを起こす、ということが考えられるのです。
ということで、まずはインナーチューブの状態を確認して、ウエス等でインナーチューブを拭き取ってあげましょう。このとき、インナーチューブに激しいオイル漏れがある場合は、オイルシール交換となります。その作業については後述します。
ちなみに、もしも錆が確認されたら、軽い錆の場合は落とせば良いのですが、あまりに酷い場合はインナーチューブを再メッキしたり、あるいは交換となります。その作業は割愛します。
フロントフォークのオイル交換をしてみよう!
さて、インナーチューブが問題なければ、次はオイル交換をします。ちなみに交換頻度は5,000kmとか10,000km程度となっています。ハーレーの場合ですと、車両重量がありますので、なるべく短めのスパンで交換してあげると良いと思います。
それでは作業について。フロントフォークのオイルを交換するには、フロントホイールやフェンダー、ブレーキ類一式を事前に外しておく必要があります。続いて、フロントフォークを車体から引き抜きます。もちろんアウターチューブだけ抜けるわけではなくて、フォーク全体です。
続いて、フォークのキャップボルト(名称はメーカーにより様々です)を緩めて、フォークオイルを抜きます。コレ、書くのを忘れていましたが、フォークを車体から引き抜く前に緩めておくと、後に作業がしやすくなるのでした……事前にやっておいてください。
さて、抜き取ったオイルですが、いきなりオイルパックリ君に流し込まず、一度金属製のバットなどで受けて、オイルの状態を観察しましょう。汚れが酷かったり、金属粉が混じっている場合はオイル交換のみでは作業は済みません。オーバーホールが必要となります。
続いて、新しいオイルを規定量注入して、キャップボルトを装着。元に戻せばオイル交換は終了です。
純正フォークオイル タイプE
品番:62600026
メーカー:Harley_Genuine
価格:¥2,802(税込)
さて、注入するオイルですが、エンジンオイルやサラダオイル、オリーブオイルでも良いわけではなくて……専用のフォークオイルを利用しましょう。当店では、コチラの「ハーレーダビッドソン純正のフロントフォークオイル タイプE」を用意しています。
1984年以降のFLモデル・FXモデル・XLモデルにご使用ください。470ml入りです。
同じ純正フォークオイルでも、1984年以前のFLモデル・FXモデル(FXWG・FXSTを除く)には、「フロントフォークオイル タイプB」をご用意していますので、そちらをどうぞ!
フロントフォークのオイルシールを交換してみよう!
続いては、軽いオイル滲みが見られた場合の対処として、オイルシール交換作業をご紹介しておきます。作業には専用工具が必要となりますので、DIYでチャレンジする方はご用意ください。
まず最初に傷んでいるオイルシールを外します。が……それにはシールを圧着しているクリップを外します。続いて、専用のオイルシールプーラーという工具を用いて、オイルシールを抜き取ります。後は、新品のオイルシールを装着して、クリップを元の位置に装着すれば出来上がりです。
フォークオイルシール 41mm 84up FLT
品番:JGI-45846-84
メーカー:James Gaskets
価格:¥1,929 (税込)
当店では、こんなに小さなパーツも(場合によっては)ラインアップしております!
信頼のガスケットメーカーJAMES GASKETの製品です。84-86年FLT用41mmフォーク用のオイルシール。
オイル交換はDIY。オイルシール交換はプロに任すべし!
いかがでしたでしょうか?今回は、秋のツーリングシーズンに向けた準備として、フロントフォークの軽いオーバーホールをご紹介しました。
オイル交換には専用工具は不要ですから、ちょっと頭を使えばDIYでも可能。ところがオイルシール交換は、専用工具が必要なうえ、シールを上手く装着できないと、装着後、再度分解が必要になるなど、大変な手間が掛かります。そちらは迷わずプロにお任せするべきというのが筆者の見解です。
さらに!本来的には、フロントフォークのオーバーホールと言った場合、内部パーツの洗浄や交換を示します。そちらは、一般の人は手を出さない方が良いでしょう。