なぜ雨の日に制動力が落ちるのか?

投稿日:2018-12-25

ハーレー・バイカーの皆さんなら、雨の日にもハーレー乗っていますよね?進んで乗らなくても、出先で急に雨に降られることだって、ありますよね?

そこで今回は「なぜ雨の日に制動力が落ちるのか?」と題して、雨の日のライディングで大切なポイントをお伝えしましょう!

 

雨の日は制動力が落ちる!

雨の日に、制動力=ブレーキ性能が落ちていることに気づきませんか?「交差点で普段通りにブレーキを掛けたのに、停止線を越えてしまい焦った……」なんて経験、誰でも一度はしたことがあるはず。

それは気のせいではなくて、事実です。ただし「ブレーキ性能が落ちる」というと誤解があります。業界風に言うと「制動距離が伸びる」と表現されます。

そもそも雨の日には、ブレーキを掛けず普通に走行しているはずなのに、急に(軽く)ハンドルを取られてしまうこともあります。その理由は……タイヤと路面との間にできる水の膜。タイヤが路面を噛むことができないから発生する現象なのです。その最悪の例が、ハイドロプレーニング現象という奴。タイヤが水膜によって完全に浮いてしまう状態となると、大事故にも繋がってしまいます。

 

ハイドロプレーニング現象は新品タイヤでも発生する!

ここでタイヤ世界最王手、日本が誇る世界のブリヂストンが行った実験の結果を引用させて頂きますと……

ブリヂストンでハイドロプレーニング現象のテスト(時速80km)を行ったところ、新品タイヤ(残り溝7.5mm)は一部タイヤが水膜に浮いている部分があるものの、殆どの部分は路面にしっかりと接地していました。一方、約50%摩耗したタイヤ(残り溝3.2mm)はかなりの部分が水膜の上に浮いてしまい、さらにタイヤの使用限度となる残り溝1.6mmになると、タイヤは殆ど路面に接地できておらず、水膜の上に浮いている状態になるという結果が得られています。

とのことです。

ということで、法律でも、主溝の深さが1.6mm以下のタイヤは使用が禁止されています。皆さんもご自身の愛車のタイヤをチェックして、摩耗が進んでいるようでしたら、なる早で交換して欲しいと思います。

ところが……恐ろしいことに、ハイドロプレーニング現象は、車速を上げれば、新品タイヤでも起こり得るのをご存知でしょうか? ということで、雨の日には車速を落とすことが何よりも大切なのです。

皆さん、雨の日は車速を上げ過ぎず、安全なライディングを心掛けてくださいね!

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