マフラーにあるO2センサーってなんのためにあるの?

投稿日:2019-05-14

皆さんO2センサーってご存知ですか? 筆者のようなナイスミドルのライダーさんでは、知らない方もいらっしゃるかと思います。何故なら……「昔のバイクにはO2センサーなんて搭載されていなかったから……」

そこで今回は、このO2センサーが何の役割をしているのか、ご紹介してきます。

 

O2センサーが搭載されたのは何時からか?

O2センサーが何時から新車に搭載されたのか、皆さん覚えていらっしゃいますか? それは2007年モデルからです。国産バイクにもご興味のある方ならご存知かと思いますが、2006年というのは、バイカーにとって忌まわしき一年。あの憎き改正道交法によるバイク違法駐車問題と、排ガス規制がセットでやってきたのであります。

で、今回のお題であるO2センサーが関係しているのは、後者、2006年の排ガス規制なんですね。これが異常に厳しくて、遂にキャブレターでは凌げなくなってしまった。そこで、より理想的な混合器をエンジンに供給せねばならなくなり、2006年からキャブレターに変わってインジェクションが搭載されるようになったのです。

 

O2センサーは何をしているのか?

2007年からインジェクションが搭載されるようになったわけですが……ではインジェクション(システム)が何をしているのか、というと……エンジンの状態を常に監視して、電子制御によって最適な空燃比にした混合器を作り出しているのです。だから2007年以降の新車には、エンジンの状態=燃焼の具合を監視するために、エアフロセンサーやら排気ガスの熱センサー、そしてO2センサーなんかが搭載されているのです。

それでO2センサーが何をしているのか、もう少し詳しくご説明しますと……排気ガスのO2濃度を測定しています。そもそも、良い燃焼というのは数値で出ていまして、理論空燃比下で行われます。それは14.7:1とされています。ところが実際の燃焼具合は、燃焼室の温度や混合器の流速(エンジン回転数)なんかによって、微妙に理論空燃比からズレてしまうわけです。イメージ的には、カタログ燃費と実燃費がズレる、あんな感じだと理解しておいてください。O2センサーは、その理論空燃比からのズレ、つまり「今、燃料が濃いのか、薄いのか」を知るための装置なのです。

O2センサーが実際に何を測っているのか、と言えば、それは排気ガスに含まれる酸素の濃度です。燃焼室内において、混合器(ガソリン)は燃やされています。酸素とくっついているのです。ですから、その残りかすである排ガスの中に酸素が多ければ燃料が薄い、酸素がなければ燃料が濃い、と判断できるわけです。その判断自体はECUでしています。

 

O2センサーは定期的なメンテナンスが必要!

ということで、今回はO2センサーの役割について、ご説明してみました。

ちなみにO2センサーは、その役割から推測できると思いますが、常に排気ガスにさらされています。なので、汚れて、性能を発揮できなくなってしまいます。定期的に洗浄する必要があるのです。作業自体は簡単ですので、自分でチャレンジしてみても良いかも知れませんね。

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