【商業用バイク!?】ハーレーサイドカー事情

投稿日:2019-12-13

古くからのハーレー愛好家の方にとっては、ハーレーと言えば側車=サイドカー……そんなイメージが今も残っていたりします。若いハーレー・バイカーにとっては「なんのことやら……」って感じでしょうが、それは本当なんです。

今回は、そんなハーレーのサイドカー事情について、駆け足でご紹介してみましょう。

 

ハーレーの商業用モデル。それがサイドカーだった!

遥か昔にさかのぼりますが、ハーレーは商業用、あるいは業務用バイクとして、日本で盛んに使われていた経緯があります。それは軍用はもちろんですが、新聞社、警察、それに消防用だったりもしました。筆者は博物館めぐりが趣味なのですが、東京都中央区京橋にある警察博物館には、赤バイと呼ばれたハーレーサイドカーの消防仕様が展示されていますよ。

また軍用ということで余談になりますが陸王についても触れておきます。ご存知の通り陸王とは、ハーレーから正式に権利を取得して製造した和製ハーレーなわけですが、その主目的は軍事利用。当時は四輪車が今ほどの性能が出ていなかったこともあり、機動力を持った移動手段として、日本は和製ハーレーを必要としていました。そして、二人で移動しやすいハーレーサイドカーとして、陸王が用いられたのであります。

ということで、商業用というよりは業務用モデル、というのが正しい気がしてきました。

 

軍用モデルということでは、アメリカ本国でのハーレーも同じように使われていました。それがご覧の「XS」。率直に言えばBMWのパクリなのですが、側車側も駆動できる優れモノでもありました。

 

サイドカーは趣味モデルに姿を変えた!

ところが、この機動性とタンデムライダーの快適性、それに威風堂々としたたたずまいは、民間のバイカーの注目するところとなります。サイドカーは趣味モデルに姿を変えて行ったわけです。ハーレー純正として、数々のモデルがサイドカー仕様として販売されていたのは、ご存知の通りのことと思います。

ところが……そんなサイドカーが日本から姿を消しつつあります。というか、2011年モデルを最後にカタログ落ちしています。その原因となったと思われるのが……

 

普通自動車運転免許で乗れてしまうハーレー「トライク」の流行だと思っています。もちろんソレはソレとして素敵なハーレーであり、筆者も「爺さんになったらトライクでも転がすか……」なんて考えているわけですが……やはりサイドカーの方がカッコいいな……と思うのも事実。ちょっと寂しいですね。天皇陛下の即位パレードでホンダ「ゴールドウィング」サイドカーが注目を集めましたよね。一般の方も「カッコいい!」なんて言っていました。

もちろん現行のハーレーにサードパーティ製カーを搭載することも可能ではありますが、是非とも純正サイドカー復活を願いたいものです。

このページのTOPへ