ハーレーパーツメーカー~Thunderbike

投稿日:2020-07-14

ポツリ・ポツリとハーレーダビッドソンのパーツメーカーを紹介している本コラム。今回は、“Thunderbike”です。

ドイツ西部、オランダ国境とも近いノルトラインヴェストファーレン州のヴェーゼル地区にある町ハミンケルンに本拠地を置くサードパーティであります。

 

正規ディーラーでありパーツメーカー

さてさて、冒頭にサードパーティと書いてしまいましたが……実はThunderbikeは正式なハーレーダビッドソンの正規ディーラー(販売店)でもあります。

先代が始めた小さなバイクショップから始まり、正規ディーラーに。そしてカスタムパーツをインハウスで製造するようになった……そしてもちろんカスタムビルダーとしても持つ……それがThunderbikeなのであります。

 

そもそもの始まりは1985年のこと。先代のアンドレアスが日本製オートバイの修理工場「Motorradschuppen」を始めたのです。

アンドレアスの腕は良かったのでしょう、すぐに注文が舞い込むようになり、あっという間に150m2の工場は手狭になってしまったそうです。

 

その後も事業は順調に拡大し、1987年にはスズキの正規ディーラーとなっています。アンドレアスのパンツの短さにも注目して頂きたいです。

 

オートバイの世界、特に日本製オートバイに関わる者で、その技術がウリである場合、レースに関与して行くのが世の常。アンドレアスもその一人です。会社を経営するかたわら、レーシングチームを組織。ドイツ耐久選手権では、クラス優勝・総合優勝を果たすようになります。その過程で、レーシングパーツの開発、チューニングといった新たなサービスを打ち出します。

またLittle Racingという名前で一般ライダーを対象にしたレーストレーニングコースを開催しました。

2000年代に入る頃には、小さな修理工場は、輸入販売、サービスに加えて、チューニングやパーツ企画販売、そしてイベント主催まで行う、立派な事業に育っていたわけです。

 

そんななかで加わってきたのがアメリカンバイク用カスタムパーツであります。1997年には、すでに非常に多くの独自パーツを開発。自社カタログを満たすことができるほどのラインナップを誇っていました。そして完全なカスタムバイクがハミンケルンで製造されるまでになります。そのほとんどは自社生産の部品でした。

これらカスタム車両を既存ビジネスから独立したものとするため「Motorradschuppen」による「Thunderbike」と命名されたのでした。そして2006年にはハーレーダビッドソン正規ディーラーとなり、現在に至る……これがThunderbikeの歴史であります。

残念ながら当店では取扱いがありませんが、その高い技術力に裏打ちされたカスタムパーツは特にヨーロッパでは高く評価されています。

 

 

参照-Thunderbike
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