【今はなき名称】旧モデルのアルファベット文字をもう一度おさらい!

投稿日:2020-07-17

ハーレーダビッドソンは一般的に、勝手気ままな日本メーカーとは違って、モデル名をアルファベットで表記します。

そこで今回は、ハーレーダビッドソンが生産した旧モデルのアルファベット文字を今一度おさらいして行きます!

 

サイドバルブの時代は3文字だ!

第二次世界大戦前には広く使われていた、ハーレーダビッドソンのサイドバルブエンジン。これらを示すのは、排気量の小さい方から順に「W」「V」「U」であります。

750ccは「W」、1200㏄は「V」、1340㏄が「U」であると、こう言われています。概ね正しいのですが、筆者のちっぽけな虚栄心を満足させるために知識を一つ付け加えれば、750ccサイドバルブエンジンは「W」系だけではありません。

 

この「MODEL D」は1933年式ですが、この「MODEL D」サイドバルブエンジンは1929年から発売が開始されています。なので750ccのみ「D」→「W」と変化があったことだけ、付け加えておきます。

 

ナックルの登場で大きく変わった!

ナックルが登場したことで、モデル名のアルファベット表記が変わって行きました。「FL」という名前が登場したのです。「EL」も存在しましたが、E=1000㏄F=1200㏄ですので、ここから「F=ビッグツイン」ということに統一されて行きました。

なお、パンヘッドの時代から「FL」の末尾に「H」が付与された「FLH」が登場します。この「H」は”ヘビーデューティ”あるいは”ハイウェイ”の「H」であると言われていますが、所説あります(チコちゃん風)。

 

スポスタの始まりは「K」だった!

続いてはスポスタのアルファベット表記。スポスタのご先祖様は「K」であったことをご存知でしょうか? エンジンは「W」系から派生したサイドバルブでした。

 

それがOHV 4バルブへと進化して「X」と命名され、以後は「XL」がスポーツスターの統一名称となって行きました。

 

この名車と呼ばれる「XLCR」の「CR」はカフェレーサーを意味します。

 

ショベル時代に「FX」が登場!

さてさて、ショベルの時代になると、さすがのハーレーもモデル数を増やして行きまして……アルファベット表記のバリエーションが更に増えて行きます。その筆頭が「FX」系であります。これは”F=ビッグツイン”に、X=スポーツ系のフロントを移植した、ファクトリーカスタムとして登場したのです。

これで現在にも繋がる

・FL=前後同じタイヤサイズのファットないかにもハーレーのイメージ(FLSTFなど)

・FX=フロントが21インチ化されたスリムなイメージのモデル(FXSTBなど)

・XL=スポーツスター(XL883Rなど)

というラインナップが出来上がったわけです。

 

ソフテイルの登場で更に複雑化

その後、リアリジッド風に見えるソフテイルが登場したことで、今度はモデル名の後端が複雑化します。

ソフテイル系には末尾に「ST」が付与されるようになったのです(後に、付与されないソフテイル系が続々と登場しましたが……)。

同じようにこの頃、クラシックテイストのモデルの末尾には「C」が付与されていました。

 

2017年に大改革が起こった!

なんと2017年以降、モデル名のアルファベット表記が基本的に廃止されたのです。もちろんアルファベット表記には長い歴史がありますから、例えば上掲の「ソフテイルスリム」は「FLSL」というアルファベット名が微妙に残っていたりもします。

本社での管理などでも、「FLSL」とか呼んだ方が分かりやすいからではないかと筆者は推察しています。

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