素朴な疑問!スペック表記の英単語「HP、PS、CV、kW…」って一体何んなの!?

ひと昔前のハーレーは最高出力を明記していませんでしたが、現在ではキッチリ明記していますね。
そこで、疑問に思ったことありませんか?馬力ってHPと表記するの?それともPS?あるいはkW?……ということで今回は、最高出力を表す単位たちをササっと説明して行きます。
最高出力はkWとPSの併記。それが今の標準だ!
現在、日本メーカーのカタログやウェブサイトでは、最高出力はkWとPSを併記しています。なので、例えばホンダの最新モデルHAWK11は、最高出力 (kW[PS]/rpm) :75[102]/7,500と記載されています。
翻ってハーレーを見てみましょう。最新モデル、ナイトスターを例に挙げますと……馬力:94HP/70kW@5,020rpmとの記載。こちらはHPを併記していました。ということで、日本メーカーとアメリカンメーカーのハーレーとでは、違っているんですね!
で……若いバイカーさんはご存知ないかも知れませんので、念のため記載しておきますが、もともと日本では、最高出力はPSで表記していました。もともとっていうのは、1999年9月まで、のこと。日本メーカーのリリース等を遡ってみると、1999年10月から、kW/PSの併記が始まっています。これには理由がありまして、同年に新計量法が交付されたことで、国際単位SI系を使用することが決められたから、なのであります。なので筆者のような年配の者にとっては「kWってナニ???」だったのです。
英馬力がHP。だがbhpと書くことも⁉
さてさて、では、ハーレーの言うHPっていうのはナニかと申しますと、これは英馬力。イギリスとアメリカ、その旧植民地なんかで広く使われていました。で、SI単位の使用は仕方ないとして、今までのユーザーさんに分かりやすいように併記するならばってことで、HPが使用されているのです。
一方で、同じ英馬力をbhpと書く場合もあり、これはBrake Horse Powerの頭文字なのですが、どういうわけか、全部小文字で書きます(まれにBHPと書く場合もある)。
で……1HP=約745.700Wです。
仏馬力がPS。1仏馬力=1英馬力ではない!
では、かつて日本人が愛用していたPSはなにかと申しますと……これはフランス人が考えた単位、仏馬力であります。フランスといえば、メートル単位。それに準じて馬力を表現しようとしたわけです。で……1PS=735.49875W。なので、よく見るとお分かりいただけると思いますが、同じ1馬力でも、仏馬力と英馬力は違うのです。
現代人はkWで理解しておけば良い!
では最後に、kW。これは、冒頭で記載した1999年以降に普及した国際単位。なので万国共通、何処へ行ってもkWは通用します。なので、今バイクに乗り始めたようなバイカーさんは、kWで馬力を理解しておけば良いと思われます。筆者のような高齢者が死滅したころには、PS併記もなくなると思われますので……(笑)
イタリア馬力のCVの意味は?
ちなみにイタリアの、特に四輪メーカーは、最高出力をCVと(kW併記で)表記しています。
このCVというのは、イタリア語Cavallo Vapore(馬蒸気)の頭文字。私達がなじんでいるPSと同じく、メートル法ベースであり、数値自体はPSとCVな同じになります。100CV=100PSです。
rpm、r/minの意味は?
最後に説明するのは、rpmとr/min。前者は、revolution per minuteまたはrotation per minuteの頭文字。一分間に何回転したか、という意味ですね。r/minも同じです。
ということで……例えば最高出力を示すときなんかに、75kW(102PS)@7,500rpm、みたいに書かれています。これは毎分7,500回転時に最高出力75kW(102PS)を発揮する、という意味であります。
簡単ですね!今後、カタログ等を見るときの参考にしていただければ幸いです!