マニアックなティロットソンキャブレターのお話

マニアックなハーレーの純正キャブレターといえば、以前、リンカート&ベンディックスキャブレターをご紹介いたしました。
驚いたことに、第二次世界大戦前から純正装備されていたこれらのキャブレターに向けて、今なおリペアパーツやリビルドサービスが存在しているのです。いかにハーレーがアメリカに根付いているかが分かりますね。
それに続いて今回は、リンカート&ベンディックスよりさらにマニアックな存在である、ティロットソンキャブレターについてお話します。
ティロットソンのキャブレターは多様なエンジンに対応!
さて、コアなハーレーバイカーや旧車オーナーでなければ、ティロットソンキャブレターをご存知ないかもしれません。ティロットソンというのは、アメリカのキャブレターメーカーの名前です。
ティロットソンの設立は1914年。オハイオ州トレドでティロットソン製造会社として設立されました。急成長を遂げる自動車産業に向けて、乗用車向けのフロートキャブレターの製造会社としてスタートしました。
面白いことにティロットソンは、自動車向けに限らず、手持ちのエンジン作業機用のキャブレターに、同社初のダイヤフラムキャブレターを投入。ここで大きな成功を収めました。手持ちのエンジン作業機とは、チェーンソー、刈払機、トリマー、ブロワーなどです。これらの手持ちのエンジン作業機は、今日でも同社の技術を採用しています。
ハーレー用ティロットソンキャブレターはフロートがない!
さて、ティロットソン製キャブレターは、主に1967年以降=ショベルヘッドの時代、ハーレーに純正採用されていました。
このティロットソンキャブレターはフロートボウルを持たず、エンジンの燃焼室で発生する負圧によりダイアフラムが開閉して、キャブレーター内にガソリンを供給する仕組みでした。
そしてなんと、ティロットソンもクラシックハーレー用パーツを現在も供給し続けています。
決して扱いやすいキャブレターではありませんが、この独特の機構を愛する旧車バイカーにとって、大変ありがたいことですね。記事末尾にメーカーホームページへのリンクを貼っておきますので、オーナーさんはフル活用してリビルドに挑戦してみてください。
最後に、当店ネットショップで取り扱いしている、ティロットソンキャブレター向けの周辺小物パーツをご紹介します。
ティロットソンキャブワッシャー
品番:JGI-27374-57
メーカー:James Gaskets
価格:¥163(税込)
最初にご紹介するのは、信頼のガスケットメーカーJAMES GASKETの商品です。ティロットソンキャブ用のファイバーワッシャーです。補修などにどうぞ。
適合 :57-70年ティロットソンキャブレター
材質 :ファイバー
インテークマニホールドGkペーパー:ティロットソン
品番:JGI-27410-57
メーカー:James Gaskets
価格:¥341(税込)
続いてご紹介するのは、信頼のガスケットメーカーJAMES GASKETの商品です。ティロットソンキャブレター車両用のマニホールドとキャブの間に使用します。補修等にどうぞ!
適合 :57-65年XL、65年FL
材質 :ガスケットペーパー(0.030in)
マニホールド スペーサーブロック Oリング 66-71年 XL
品番:JGI-11107
メーカー:James Gaskets
価格:¥220(税込)
最後にご紹介するのは、同じくJames Gascket製のOリングです。インシュレーターに挟んで使用します。
適合 :67-70年FLモデル、66-71年XLモデル
材質 :ゴム系素材