バイクで起こる〇〇現象~ハイドロプレーニング現象

投稿日:2025-08-08

当コラムでは、バイクで起こる様々な現象について解説しています。前回は「ケッチン」を取り上げ、今回はハーレーライダーに限らず、バイク乗りなら誰しも遭遇する危険性のある「ハイドロプレーニング現象」について解説します。

バイクで起こる〇〇現象~ケッチン

 

ハイドロプレーニング現象とは?

バイクや自動車の運転免許を取得する際、教習所で教わる「ハイドロプレーニング現象」を覚えていますか?

タイヤメーカーのダンロップによると、

濡れた路面を高速で走行した際にタイヤと路面との間に水膜ができることによって浮いた状態になり、ハンドルやブレーキがコントロールできなくなる現象。

と定義されています。アクアプレーニング現象と呼ばれることもあり、「水」が原因となるものです。

 

ハイドロプレーニング現象の症状

ハイドロプレーニング現象に陥ると、ライダーはハンドルやブレーキがコントロールできなくなります。とんでもなく恐ろしい状態ですね。

 

ハイドロプレーニング現象の原因

ハイドロプレーニング現象は、タイヤの溝が路面の水を排水しきれなくなることで発生します。原因は「水」と「タイヤの状態」にあると言えるでしょう。

 

ハイドロプレーニング現象の対策

ハイドロプレーニング現象は水が原因となるため、雨天時の走行を避けることが最も確実な対策です。

やむを得ず雨天時に走行する場合は、タイヤの排水能力を超えないよう、速度を控えめに走行することが重要です。これは、誰もが簡単にできるハイドロプレーニング現象対策です。

また、タイヤが摩耗して溝が浅くなると、排水能力が低下します。タイヤの摩耗状態を定期的に確認し、摩耗が激しい場合は新品に交換しましょう。これもハイドロプレーニング現象への有効な対策です。

さらに、タイヤの空気圧を適正値に保つことも大切です。空気圧が適正値よりも高すぎても低すぎても、タイヤ本来の排水能力を発揮できません。特に高速走行前は、タイヤの空気圧を必ず確認してください。

 

ハイドロプレーニング現象に陥ってしまった場合の対処法

万が一、ハイドロプレーニング現象に陥ってしまった場合の対処法を解説します。ハンドルやブレーキが効かなくなり、焦ってしまうと思いますが、まずは落ち着いて行動することが重要です。

ハンドルやブレーキ操作は行わず、ゆっくりとアクセルを戻し、徐々に速度を落とします。そうすることで、いずれタイヤのグリップが回復します。その後は、再びハイドロプレーニング現象に陥らないよう、慎重に走行してください。

夏は台風やゲリラ豪雨など、突然の大雨が発生しやすい季節です。ハイドロプレーニング現象に注意し、安全なハーレーライフをお楽しみください。

 
参考:ダンロップ
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