ヴィンテージハーレーなどに使用されている「すりわり」についてのお話

投稿日:2025-09-12

唐突ですが、皆さん「すりわり」をご存でしょうか?

今回は、現行モデルではすっかり見かけなくなった、ヴィンテージモデルに標準採用されていた「すりわり」についてお話しします。

 

「すりわり」とはマイナスネジのこと!

最初に結論からお伝えすると、「すりわり」とはマイナスネジのことです。今では、ネジと言えば誰もがプラスネジを思い浮かべることでしょう。

マイナスネジは、400年以上も前の15世紀に人類が発明したと言われています。当初のネジの材質は鉄ではなく木材でした。木製のすりわりは、オリーブオイル絞りとして使われていたそうです。日本にすりわりが入ってきたのは戦国時代。火縄銃と共に伝来したとされています。

ちなみに、プラスネジが登場したのは1935年頃のアメリカです。ヘンリー・F・フィリップス氏がプラスネジを考案しました。このプラスネジを日本に持ち込んだのは、HONDAの創業者である本田宗一郎氏だと言われています。

 

「すりわり」のメリット・デメリット

先ほどお伝えしたように、マイナスネジは今ではほとんど見かけなくなりましたが、それでもメリット・デメリットが存在します。

メリットは、ネジの頭に一文字の溝を削り出すだけで作ることができるため、低コストである点です。また、現在では希少なため、旧車に採用されていたすりわりは、旧車のイメージを醸し出すアイテムとして機能します。

一方、デメリットは、なめやすい形状であるため、エアツールを使用できず、一つひとつ手作業で締めたり緩めたりする必要がある点です。これは効率的な生産が求められる工業製品では、致命的な欠陥と言えるでしょう。

 

スロテッドスクリュー ブラス 1/4-20×3/4

品番: GC-71229

メーカー:GUTS CHROME

価格:¥328(税込)

サイズ:1/4-20、ネジ部の長さ:3/4

アメリカ製の「スロテッドスクリュー」です。素材はブラスです。マフラーのバッフル取り付けのボルトなど、アクセントとして使用すればオシャレなパーツです。強い締め付けトルクが必要な箇所や、エンジンパーツなどには使用しないでください。

 

スロテッドスクリュー ジンク 1/4-20×3/4

品番:GC-71788

メーカー:GUTS CHROME

価格:¥84(税込)

サイズ:1/4-20、ネジ部の長さ:3/4

アメリカ製の「スロテッドスクリュー」です。ユニクロメッキ仕上げです。マフラーのバッフル取り付けのボルトなど、アクセントとして使用すればオシャレなパーツです。

 

ファンネル用マイナススクリュー 1/4-20 パーカライズド【3本セット】

品番:MK-094

メーカー:kH Engineering

価格:¥2,218(税込)

サイズ:1/4-20×9/16

 kH Engineering製のS&Sキャブレターのファンネル用スクリューです。すりわりです!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回は「すりわり」についてお話ししました。

パンヘッド、ナックル、サイドバルブを所有している方のレストア(再生)では、ぜひ「すりわり」をご利用ください。やはりストック(ノーマル状態)を可能な限り維持することは、希少な車両を所有するオーナーの責務でもあります。

一方、ヴィンテージルックにカスタムしたい方にとっては、マイナスネジに変更することで「こだわり」と「味」を演出できます。大きなトルクが不要な箇所でご使用ください。

このページのTOPへ