現行のハーレーでカスタムしづらいポイント5つ

投稿日:2017-06-27

もの凄く大まかで恐縮ですが、ハーレーには大きく分けると現行車と旧車の2つが存在します……ホントに大雑把過ぎますね。

ハーレーの旧車には明確な定義はありません。ショベルヘッド以前を旧車と定義する人もいますし、ショベルヘッドが新車で買えた時代からハーレーに乗っている方であれば、パンヘッド以前のモデルが旧車だと定義する人もいます。最近だとエボリューションも旧車に入れて良いのではないかという声も挙っていますが、確かに1984年に誕生したエボリューション・エンジンは、1999年に生産終了しているので、エボも旧車と言ってもいいかもしれません。

逆に言えばハーレーの現行車の定義はというと……やはり、2002年から導入されたフューエルインジェクション(以下F.I.)仕様のモデルと言ってもいいかもしれませんね。今回は、その現行のハーレーについてのお話です。

 

F.I.仕様ハーレーは良いことだらけ!?

さて、そのF.I.仕様のメリットを挙げますと……最新技術が投入され、信頼度、安定感がともに抜群になります。今日はキャブの機嫌が悪いといったこともなく、常に安定して走ることが可能です。ファクトリーカスタムモデルなども豊富にラインアップされていて、選択肢も豊富ですよね。さすが、最新ハーレーといったところでしょうか。

その代わり、全体的に大ぶりになったボディ、排ガス規制対応とするコンピューターセッティングのため、トルク感や鼓動が損なわれ、一般的に連想されるハーレーらしさの一部が損なわれた…といったところでしょうか。まぁ、それもインジェクションチューニングを行なうことで取り戻すことは可能ですが、このチューニングが現行ハーレーの厄介なところなのです。

 

現行ハーレーはカスタムできない!?

上記したように現行インジェクションモデルはコンピューターで制御されたエンジンを搭載しています。したがって、それ以前のモデルとは異なり、何か一つのパーツを換えるにしろ、コンピューターにお伺いを立てないといけないわけです。

例えばマフラー交換など、バイクカスタムの基礎中の基礎で、いとも容易く換えられるものでしたが、そのマフラー交換一つをとっても、コンピューターにお願いしなければならず、困難なのです。また、バイクをカスタムでは定番中の定番ともいうべきタンクの交換。これも燃料噴射系の都合により、ポン付けでの装着はできません。また、人気車種のスポーツスターですが、メーターを換えようとすると、ライザーごと交換しなければなりません。ハンドル一つ、交換するにも難しいわけです。

キャブ車用のパーツが適合しない場合も多く、正直、素人が迂闊に手を出していいバイクではなくなってしまいました。

このように従来であれば、いとも容易くカスタムできた部位が、何らかのワンクッションを経てからではないとカスタムできないという事態に陥っているわけです。

 

・ハンドルが簡単に交換できない

・メーターが簡単に交換できない

・タンクが簡単に交換できない

・マフラーが簡単に交換できない

・全てにおいてコンピューターをどうにかしないとカスタムができない

 

まとめると、ざっとこんなところでしょうか。真っ先にカスタムしたい部位が、専門家を挟まないと、何一つ作業できないというわけですね。

 

個人でのカスタムは困難

エンジン性能は従来と比べると格段に向上したハーレーですが、このように何か一つ、パーツを取り替えるにしろ、コンピューター制御ゆえにサブコン、フルコンを用いてコンピューターを書き換えるなどの作業が必要になり、結果、素人が個人でイジることが難しくなってしまいました。これはハーレーに限った話ではないですが、現行車ではプライベーターが活躍できる状況ではないかもしれませんね。

そこが旧車好きと意見が分かれるところでしょうか。自分でイジれるという点もハーレーの魅力の一つですからね。ブラックボックス化の善し悪しといったところでしょうか。

結論として現行のハーレーは、このように個人がパっと触れるバイクではなくなってしまったということですね。今後のバイクの有り様を示す課題の一つだと思います。

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