耳にするけどわからない!ハロゲンとLEDの違い

投稿日:2017-07-11

都内で走っている際にはあまり気がつかないのですが、少しでも田舎のほうに向かうと、改めてヘッドライトの存在感の大きさに気づかされます。筆者も新宿在住だった頃は、ヘッドライトの存在を軽んじていたのですが、その後、都落ちしてからというもの、ヘッドライトがいかに重要かを思い知らされることとなりました。

ヘッドライトはただ単に点いていればいいというワケではありません。搭載されているライトの種類によっても、かなりの差が生じますし、その特徴もかなりハッキリしています。ハロゲンとかLEDとか、名前くらいは聞いたことありますよね。しかし、実際に説明しろと言われると口ごもる人も多いのでは?そこで今回は、今さら聞くに聞けないハロゲンとLEDの違いについて触れてみようと思います。

 

現在主流のヘッドライトは3種類

自動車も同じですが、バイクのヘッドライトの現在の主流は「ハロゲンランプ」「HIDランプ」「LEDランプ」の3種類になります。それぞれのランプに特徴や違いがありますので、それぞれの特徴や違いについて紹介していきまよう。こっそりと知識を増やしていってくださいね。

 

ハロゲンランプとは?

自動車、バイクのヘッドライトとして最も一般的に使用されている光源がハロゲンランプになります。1960年代に登場したもので、窒素やアルゴン等の不活性ガスに、ハロゲンガス(主にヨウ素、臭素などが用いられる)を封入した電球に通電することで発光します。不活性ガスのみが封入された通常の白熱電球よりも明るく発光します。淡い暖色系で、発熱量が高いという特徴があります。この熱が原因により、ライト内部に汚れが焼き付くことが見られます。

 

HIDランプ(ディスチャージヘッドライト)とは?

HIDランプとは、電球内に封入したキセノンガスに通電することで発光するランプで、1990年代に実用化されました。まだまだ四輪主体で、二輪車用のランプとしてはまだマイナーな存在です。そもそも「HID」とは、「High Intensity Discharge」の略語で、高輝度放電ランプともいいます。メーカーによって名称が異なり、「ディスチャージ」、「キセノン」とも呼ばれています。

最大の特徴はその明るさで、光束がハロゲンランプの約2倍の明るさとも言われています。また、発熱量はハロゲンランプに比べ低く、プラスチックレンズなどにも対応が可能です。さらにハロゲンランプの約4倍の寿命を持つという、あらゆる面でハロゲンランプに比べると、メリットも多いのですが、その分価格も高くなっています。

 

LEDランプとは?

LEDランプは発光ダイオードを使用したランプになります。2007年に実用化された比較的、新しい光源です。LEDを使用しているため、消費電力も非常に少なく、長寿命といった特徴を持ちます。発光色は白く、発熱量もハロゲンランプやHIDランプと比べると少なくなっています。価格はHIDランプよりも高額となります。

 

どの光源が一番なのか?

ヘッドライトとして考えた場合、光源として最も優位性を保っている……すなわち、最も明るいのはHIDランプと言えるでしょう。続いてLED→ハロゲンといった順になります。ただし、一番暗いハロゲンランプが最もダメなランプかと言うと、そうではありません。ハロゲンランプは安価で簡単に交換できるというメリットがあります。また、独特の風合いと淡い色合いは旧車の光源として非常に向いていると言えるでしょう。

また、点灯速度に関してはLED>ハロゲン>HIDといった順になります。HIDランプは最も明るく点灯する反面、最大輝度に達するまでの時間が、LEDよりもハロゲンランプよりも時間がかかるのです。

寿命に関して言えばLED>HID>ハロゲンの順に長くなっています。ハロゲンランプの寿命が約3年(1,000時間)と最も短く、HIDランプの寿命は約5年(2,000時間)、そしてLEDランプの寿命は約15年(10,000時間)とダントツです。価格に関しても寿命と同じくLED>HID>ハロゲンの順になります。LEDは最も寿命が長い分、高価。ハロゲンは寿命が短く安価。そしてHIDはその中間といった感じです。

 

好みと用途で選択しよう

ハロゲン、HID、LEDの3種類の主要光源について説明してきました。それぞれに特徴があり、長所、短所があることがわかったと思います。やはり、現時点では最も新しい技術で造られているLEDのメリットが目立ちますが、ハロゲンの安価さと手軽さ、色合いを好む方も多いですし、最も明るく発光するHIDも人気があります。それゆえに「ハロゲン」「HID」「LED」が現在のヘッドライトの主流となっているとも言えますね。

今後、恐らくLEDがもっと安価で出回るようになれば、コストパフォーマンスも上がり、LEDが主流となっていく可能性も高いですが、まだまだハロゲンが最もシェアを占めているのも事実です。選択肢の幅がある現段階では、自分の愛車にあったランプを使用するといいでしょう。

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