エンジンに良いのはエアクリーナーとファンネルどっち?

投稿日:2017-10-03

先日、知人に「フィルターからファンネルに変えようかと思っているんだがどうなの?」という質問を受けました。そこで「キミがニュータイプならば抜群に性能を発揮してくれるだろうが、キミのようなオールドタイプに扱える代物ではないよ」と言う言葉が一瞬、脳裏に浮かびましたが、ヤメておきました。何故かって?ファンネル違いだからですね。

と、こんなしょうもない知識も持っている筆者ですが、知人の質問程度に答える知識だって有しています。そこで今回はエアークリーナーとファンネルについてのお話をしてみようかと思います。

 

エアクリーナーとは?

まずはエアクリーナーについて説明してみましょう。エアクリーナーとは、エンジンへ吸気される空気から塵や埃をキャッチして綺麗な状態でエンジンへと届ける役割の機器になります。吸気口から吸い込まれた空気はまず、エレメントと呼ばれるフィルターを通ってエンジンへへと向かいます。したがって、塵や埃はエアクリーナーエレメントに詰まることになります。エレメントが詰まるとエンジンは正常な吸気が出来なくなり、結果、トラブルが起こる場合もあります。掃除機のフィルターと似たようなものと思って間違いないでしょう。つまり、定期的な清掃が必要不可欠になってくるわけですね。

このようなことから、安全で快適な走行のためには定期的な清掃が欠かせません。

このエアクリーナーは大まかに分けると、乾式・湿式の2通りに分けられます。クラッチみたいですが、乾式・湿式はエアクリーナーにもあるのです。

乾式はエアクリーナーエレメントにスポンジやドライペーパーが利用されており、目の粗さが異なる表面部分・裏面部分を空気が通り抜けることで、大きさの異なる様々なゴミをキャッチ出来ます。

一方、湿式は、エアクリーナーエレメントに専用のオイルを染み込ませているものを指します。フィルターはオイルで湿ることにより、様々なゴミをキャッチ出来ますが、乾式に比べて目詰まりし易いといいう弱点があります。

 

SUキャブ用エアークリーナーキット STD厚さ約50mm

品番:1010-0001

メーカー:GUTS CHROME

価格:¥4,771(税込)

SU取り付け各車。側面クロスメッシュ穴仕様 SUキャブ用エアークリーナーキット STD厚さ約50mm

 

ファンネルとは?

基本的にはエアフィルターと同じ役割を持つ機器になります。空気を吸い込む側に付ける、ろうと(ラッパ)状のパーツのことで、エアクリーナーに比べると、空気を吸い込む効率がアップしています。
ただし、エアクリーナーほどの吸塵力はなく、その分、外気を直接取り込むことで、ハイパワーを得ることが可能となります。したがって耐久性などを無視できるレース車両に用いられることの多いパーツとなりますね。

 

S&S E、Gキャブ用ファンネルSET4インチ

品番:17-0485

メーカー:S&S Cycle

価格:¥19,764(税込)

 

エンジンに良いのはエアクリーナー

エアクリーナーにファンネル…どちらもエンジンに吸気を送り込むためのパーツだということがわかったと思います。エアクリーナーは、そのエンジンに送る空気を綺麗な状態にするために、湿式・乾式の違いはあれど、埃、塵といったエンジンを害するモノを取り除くという役割を担っています。
それに対しファンネルは、空気の状態はあまり気にせず、とにかくエンジンに吸気をさせることでパワーを得るといった役割を担っています。耐久性を無視できるレース仕様のパーツですね。レースでは役に立つでしょうが、公道を走る際に必要かと問われると疑問が残ってしまいます。

 

このようにして比べれば、どちらがエンジンに良いかは一目瞭然ですね。ダントツでエアクリーナーに軍配が上がると言っても差し支えないと思います。もちろん、各人によって好みはありますし、ファンネルの中にも吸塵性を強めたタイプもあるそうですが、やはり根本的な部分で役割が異なるのですから、用途に合わせてチョイスするのが良いのではないかと思います。
レースに出る、街道レース(法律違反ですげ)でどうしても勝たなければならない……といった特殊な事情がある方は、ファンネルを取り付けてみてください。

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