不朽の名作!ハーレー人気モデル紹介〜XLCR

投稿日:2018-04-13

当コラムの中でも注目を集めている「不朽の名作!」シリーズ。名作と呼ぶのも微妙な車両をも紹介しているチャレンジングな企画ですが……

今回は誰もが納得する名車、「XLCR」をご紹介してみましょう!

 

XLCR はスポーツスターベースのカフェレーサー!

さて、「XLCR」のベースとされたのは、1957年に登場したスポーツスターでございます。

写真はハーレー本社が公開している、由緒正しき1957年モデル。今なお愛され続けているスポーツスターですが、ショベルヘッドを搭載しています。

フロントはドラムブレーキ。ヘッドライトナセルや英国車の影響を受けた前後フェンダーなど、そのディテールは拝みたくなるほどに可愛らしいモデルです。

 

その一方で、スポーツスターをベースにしたレーシングマシンを開発して、ハーレーはモータースポーツ活動にも参戦していました。

例えば、コチラは1968年の”デイトナ200″で勝利を挙げた「KR750」

 

そして「XR750」。フラットトラックでは無類の強さを誇る、ハーレーのレーシングマシン(ダートトラック・レーサー)でございます。

このようにレース活動を続けていたハーレーですが、公道をスポーティに走れるモデルは冒頭でご紹介した「スポーツスター」のみ。当時アメリカに流入し続けていた、トライアンフ・BSA・ノートンといった英国車に対抗する術は他になく、カフェレーサーという新しいムーブメントにもハーレーは乗り遅れていたわけです。

 

ところが……そんな状況でハーレーが繰り出したカウンターパンチが、1977年にWillie G.デザインにより開発・販売された「XLCR」でした。“CR”とは、もちろん”Cafe Racer”の頭文字です。

その名に恥じぬビキニカウル+シングルシートにキャストホイール、排気系を含めてブラックで統一されたカラーリングは今見ても実に新鮮です。

ちなみにWillie G. というのは、ハーレー創業者直系の孫にあたるウィリアム・G・ダビッドソン氏。ハーレーのブランディングに欠かせぬ存在として扱われつつも、デザイナーとして新鮮なモデルを手掛け、多くの名車を残した人物でございます。

さて、「XLCR」に話を戻します。ハーレーの既存ラインアップとは掛け離れた斬新なスタイルが今見れば魅力的な「XLCR」でしたが、残念ながら当時は不評……ということで、わずか3,000台程が生産され、翌年には終売となってしまいました。

 

XLCRは不朽の名作!

ということで、販売面では奮わなかった「XLCR」ですが、その魅力的なスタイルと、Willie G.デザインというプレミアムも考慮すれば、不朽の名作として認定して良いでしょう!

このページのTOPへ