E、G、B…S&Sキャブレターの違いを2分で知る

投稿日:2019-03-12

ハーレー用の高性能カスタムパーツ、いやチューニングパーツとして最も広く使われているのがS&Sではないでしょうか?

 

みんな大好きS&Sの新商品をおさらいしよう

そんなS&Sパーツについては、先日こんな記事をアップさせていただきました。そのなかで、最新のコンプリートエンジンと、カスタムパーツをご紹介いたしました。

今回は、その過去記事でもチラと触れたS&Sのキャブレターについて、ササっとご紹介したいと思います。

 

S&Sのキャブレターはチューニングエンジン向けだ!

さて、もう一度復習しておきますが、カスタムパーツのブランドではなくて、61インチと74インチのナックルヘッドやパンヘッドビッグツインエンジン用のアルミ材で成形された軽量プッシュロッドの開発・販売から始まりまった、チューニングパーツ・ブランドです。

ソルトレークやドラッグレースで腕を磨く過程で、あのエアクリーナー「ティアドロップ」を開発して確固たる地位を築きました。そしてBキャブの開発に成功 → チューニングエンジンの開発、今に至る……という、歴史あるチューニングパーツ・メーカーなのであります。

そして今回ご紹介するのは、そうした経緯を経て開発された、Eキャブ・Gキャブ・Bキャブの3点になります。

 

S&SのE・G・Bキャブレターは固定ベンチュリ―式!

各キャブレターの説明の前にキャブレターの基礎知識を少々。そもそもキャブレターってのはガソリンを空気と混ぜて霧化してエンジンに供給するための装置ですが、その混合気を供給する仕組みの違いにより、固定ベンチュリ―式・可変ベンチュリ―式・ピストンバルブ式などに分けることができます。

で、ハーレー純正とか、ここで紹介するS&Sのキャブレターは、固定ベンチュリ―式と呼ばれるもの。ベンチュリ―とはキャブレターに設けられた通路の絞り(狭くなっている部分)でして、この通路の広さが固定、決まっている構造です。混合気を作る量は吸気の流量に左右されるのですが、それはスロットルケーブルに接続されたバタフライによって調整します。

この固定ベンチュリ―式は、最も古くからあるキャブレターでして、構造がシンプルです。よって(恐らく)制作費が安く、そして何よりメンテナンス性の高さとチューニングのしやすさが魅力となっています。一方で、低速と高速との両立が難しく、またスロットルレスポンスが良くない面もあります。

続いては、各キャブレターの紹介です!

 

S&S Bキャブ(本体のみ)

品番:11-0111

メーカー:S&S Cycle

価格:¥90,720(税込)

これがBキャブ。当店では本体のみの販売となっておりますので、その他の関連部品は別途お買い求め下さい。

発売開始から数十年が経つBキャブレターですが、未だに根強い人気を誇っています。その魅力は、高性能もさることながら、その歴史と伝統を誇るような美しいボディにあるのではないでしょうか?Eキャブ・Gキャブと比較して長~いベンチュリ―が特徴です。

固定ベンチュリ―かつ、加速ポンプも持たないシンプル構造ですので、低速域と高速域との両立が難しいわけですが、それが故に、ハマったときのトルク感は(体感で)EキャブやGキャブを凌ぐ、なんて言われているのです。

 

S&S Eキャブは加速ポンプ付き!

品番:11-0420

メーカー:S&S Cycle

価格:¥49,140(税込)

続いては、スーパーEキャブ。コチラは当店では、2種類のスロットルガイドのほか、以下のジェット(.066/.068/.070/.072/.074/.076/.078/.0265/.0280/.0295/.0310)付属で販売しています。

さて、EキャブとBキャブで何が違うかと申しますと……ざっくり言うと、加速ポンプが付いた、ということ。レスポンスがやや緩慢な固定ベンチュリ―式ではありますが、ハーレーは大排気量エンジン搭載ですから、中小排気量エンジンと比較すれば一定程度の負圧は発生します。だからBキャブでも高性能化は実現できていたのですが、さらなる高性能を求めた結果、加速ポンプが追加されたのであります。で、その加速ポンプの搭載と車両への搭載しやすさとを求めた結果、ベンチュリ―が短くなっています。そのため”ショーティ”なんて呼ばれているのであります。

Eキャブの口径は47.6mm。883cc~1,500ccまでのハーレーに最適であるとされています。

 

S&S GキャブはEキャブより大口径!

品番:11-0421

メーカー:S&S Cycle

価格:¥50,976(税込)

そして最後にご紹介するのは、Gキャブ。口径は2-1/16(約52mm)です。
<付属品>
メインジェット:.072/.076
インタメジェット:.031
ケーブルガイドショート
ケーブルガイドロング

Gキャブも、Eキャブと同じく、加速ポンプを搭載しています。では、何が違うかと言うと……それは口径。47.6mm→52.3mmと、更に大口径になっているんですね。これが意味しているのは……GキャブはEキャブより更に混合器を供給できるということ。つまり、より高性能なエンジンあるいは大排気量エンジンに適している、ということなんです。

具体的には、1,600cc以上の高性能エンジンに適している、と言われています。

 

 

エンジンに合わせてキャブレターを選ぶべし!

いかがでしたでしょうか?今回は「S&S B・E・Gキャブレターの違いを2分で知る」と題して、それぞれの特徴をザックリとご紹介してみました。

ざっくり言えば……旧車ならB、現行モデルなら排気量に応じて選ぶべしって感じでしょうか?いずれにせよご自身の愛車エンジンに合わせて選ぶと良いかと思います。

このページのTOPへ