【マニアックの境地】君はプランジャー式サスペンションを知っているか!?

マニアックの境地……とは少々言い過ぎな気がしないでもありませんが、今の世の中では街中では滅多に出会うことがない装備と考えれば、そうかも知れない……それが例えば、プランジャー式サスペンションなのであります。
今回は、そんなレアな仕組みの一つであるプランジャー式サスペンションについて、ご紹介してみましょう!
プランジャー式サスペンションはリヤサスの一種!
サスペンションというからには、前か後に装備されているアレ、で間違いありませんが……特に第二次世界大戦前後のヨーロッパ製モーターサイクルのリヤに装備されていたのが、プランジャー式サスペンション。ですので実のところ、ハーレーとは縁遠い存在なのであります。ハーレーのリヤサスペンションは、リジッドから2本ショックに移行して、ソフテイルが開発されたのはご存知のとおりです。
が!探してみましたよ、そしたら……やっぱりアリましたね。
ハーレー公式のプレスサイトの奥深く……これがプランジャー式サスペンションであり、それを装備した紛れもないハーレー。その名は……「XS」というサイドカーでして、そのベースとされた「XA」から引き継いで、このリヤサスを装備しています。
が……詳しい方ならばご存知かと思いますが、この「X」系はハーレー好きにとっては邪道、一般人にとっては珍車。ドイツのBMWのパクリ、なのであります。エンジンからして水平対向なのです。
それはそうと……プランジャー式サスペンションに話を戻しますと、円筒が見えますね。この内部に、上下するスライダーが内蔵されておりまして、それがリヤアクスルを支持しています。で、スライダーの上下は、これまた円筒に内蔵されたコイルスプリングで保持されておりまして、それがショックを吸収する。これがプランジャー式サスペンションの仕組みです。
プランジャー式サスペンションは50年代の国産車も採用!
それでですね……ハーレーがパクったBMWばかりでなく、英国車の多く、それにインディアンでも採用されていたプランジャー式サスペンションなのですが、実は日本でも多く採用されていました。
国産旧車マニアが拝んで崇める目黒製作所の50年代のモデルがその代表格になると思いますが、ホンダやヤマハ、それにスズキも、当時は欧州車をパクリまくっていたので、プランジャー式サスペンションを採用していました。
ただし、ご覧のようにストローク量が稼げない、という問題がありまして、徐々に姿を消して行ったと……そういうワケなのであります。