男の夢!モーターカルチャーを支え続ける海外工具ブランド達

投稿日:2020-01-14

バイク好きの方であれば、恐らくきっと、多くの方が工具もお好きなのではないでしょうか?筆者も大好きです。そこで今回は、「モーターカルチャーを支え続ける海外工具ブランド達」と題して、お届けしてみたいと思います。

知っている方にとっては当たり前ですが、工具はブランドごとに特徴があります。同じ製品であっても、重要視する部分が違っていて、それが製品に表れています。今回は、そんな各ブランドの特徴と有名製品について、ササっと紹介して行きます。

 

ラチェットといえばスナップオン

まず最初に紹介するのは、ハンドツールの王様、アメリカンブランドのスナップオンでございます。スナップオンの歴史は1920年代にまで遡ります。ということは……人類が今も歩むモータリゼーション発祥の地の、その時代に生まれた、というわけ。その時代に突然、メンテナンス需要が急増したのでしょうね。

で、スナップオンが偉大なのは、今誰もが知っているラチェットハンドル+ソケットを組み合わせて使うラチェットレンチを始めて商品化したこと。もうこれだけで偉い!世界中の乗り物好きから賞賛されてしかるべきメーカーなのでございます。

そんな同社を象徴するアイテムは……やっぱりラチェットレンチ。ハンドルとソケットがセットになって赤い箱に入っているアレでございます。スナップオンのソケットは薄い。だから狭い場所でも使いやすい。それでいて強い。そしてクロームメッキがピカピカ。このメッキがまた剥がれにくい。そのうえ……永久保証である!(例外品もあります)

ということで、ハーレー=アメリカ=スナップオン、という流れも美しいので、ハーレーバイカーさんでお金に余裕があるならば、スナップオンで一式揃えちゃうのもアリではないでしょうか?

 

もう一つのアメリカンブランド、マックツールズ

さて、スナップオンもバンセリングしていることで知られていますが、もう一つ、バンセリングをウリにするアメリカンブランドがあります。それがマックツールズでございます。

コチラも創業は1938年と、アメリカの老舗ブランドでございます。で、(これは筆者のイメージですけど)マックツールズはスナップオンと比較すると、プロのメカニックに寄ったブランドであるように感じます。

総合ツールメーカーですから、コレがイチオシ的なものはありませんが、サイズが豊富なツールボックスや、レンチ、スクリュードライバーなどが有名でございます。残念ながら筆者は使用経験がありませんが、筆者の知り合いのプロフェッショナルはマックツールズユーザーで、大変気に入っているようです。で、コチラも(確か)ハンドツールに関しては永久保証をしているはず。ご興味を持たれた方は調べてみてください!

 

梨地仕上げが特徴のドイツブランド、スタビレー

続いてご紹介するのは、筆者が愛して止まないドイツブランド、スタビレーでございます。その創業は1896年といいますから、日本ではまだチョンマゲが普通だったわけですよ。その頃、鍛冶職人の鋏の製造メーカーとして設立されたのが、スタビレーなのであります。ドイツといえば鉄。素材生産から産業利用まで、ドイツは工業製品大国なのですが、スタビレーを使うことで、その一端に触れることができるわけです。

その最大の特徴は、表面の梨地仕上げにあります。これが滑り難く、そして手に馴染む。それを実現するため、ブラスト処理が施されているのですが、一般的には1対1のクロム・ニッケル比率をニッケル:クロム=12:0.3とされています。実に手が込んでいるのです。このあたりはエルゴノミクス(人間工学)を製品づくりに取り入れるドイツらしさと言えましょう。

で、同社の看板商品といえるのが、コンビネーションレンチであります。これは同社のロゴマークにも使用されています。が……ご存知の通り、このコンビネーションレンチという製品自体が下火でして……日本におけるスタビレーの地位は一向に上向く感じがないんですよね……皆さん是非、スタビレーのコンビネーションレンチ、使ってあげてください(笑)

 

ドライバーの専門ブランド……ヴェラ

コレも筆者が愛用しているブランドになりますが……是非おすすめしたいドライバーのブランドがあります。それがドイツのヴェラ。ドライバー専門ブランドでございます。

ドライバーの先端にダイヤモンドチップやレーザーチップなどの滑り止め加工を施した先駆的なメーカーなのであります。グリップにはエルゴノミクスを取り入れたデザインを採用。握りやすさが使いやすさに直結するスクリュードライバーにあって、その使い心地の良さが秀逸……それがヴェラのスクリュードライバーでございます。

ところが!近年は製造工場をチェコに移転したり、また生意気にも総合ハンドツールメーカーへと転身を図っており、ちょっと許せないな……なんて思っています。

 

日本品質が自慢のKTC

最後のご紹介するのは、我が日本が誇る総合ツールブランドのKTC。正式な会社名は京都機械工具でございます。その設立は1950年ですから立派なものです。

で、日本品質が自慢のKTC、と書きましたが、同社はトヨタみたいな感じで、スタンダードラインのKTCのほかに、プレミアム=世界最高水準を狙った上級ラインとしてneprosというブランドを展開しています。

1990年初頭、KTCは自動車メンテナンスのプロフェッショナルに向けた世界一のハンドツールをつくることを決意。世界中の競合他社製品を徹底検証して、素材、設計、製造技術、工作精度など、すべてにおいて他社製品を上回り、なおかつ自分たちの理想の形を追い求めました。そして5年の歳月をかけて生み出されたのがnepros(ネプロス)です。上質な操作感と美しさを兼ね備えています。

neprosのハンドツール、例えば、ソケットレンチはアメリカンツールをターゲットにしているのでしょう。そのソケットはメッキがピカッピカであります。で、スタンダードなKTCと同強度を、より薄い肉厚で実現しています。一方で、口径部と差込角部には独自のパワーフィット形状を採用。接触面積をより大きくすることで、エッジを傷めにくく、そして安全な作業が可能となっています。

一方のKTCスタンダードラインは、一般のホームセンターなんかでも販売されていますが……これはこれで十分な性能を有している、というのが筆者の感想です。特に工具に対するコダワリがない方は、KTCスタンダードのツールセットをそろえておけば間違いない……そう言い切れるのが日本品質なのであります。

 

ハンドツールにコダワリを持ってみませんか?

ということで今回は、駆け足で海外ブランドを中心としたハンドツールをご紹介してみました。

バイク本体と同じく、凝ってみると奥が深いのがハンドツール。コダワリを持って触れてみてはいかがでしょうか?

 

画像参考-Unsplash
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