ラチェットトップ?ロータリートップ?シフトの種類とメカニズム

投稿日:2020-01-17

ノンストップやツートップ、デスクトップやブラトップなど、世の中にはいろいろなトップがありますよね。筆者が一番興味深く見守っているのはブラトップなわけですが、今回のテーマはラチェットトップやロータリートップ。

ちょっとマニアックなネタになりますが、どうぞお付き合いください!

 

シフトの仕方には変遷がある

ハーレーのミッション自体は、1930年代から1980年代に掛けて、ほぼほぼ大きな進化をしていないことで知られています。メインシャフトやカウンターシャフト、ギヤなどなど、多くの部品がこの50年間、小変更が施されたのみで使われ続けていまして、それぞれに互換性を有しているのであります。筆者には詳細はわかりませんが、これは長期間乗り続けるうえで圧倒的なメリットになるはずです。

一方で今回のお題であるシフトの仕方には、幾つかの変遷がありました。

 

1936年から採用されていたジョッキートップ

1936年から採用されていたのがジョッキートップというシフト方法。シフターはガソリンタンク脇に搭載されておりまして、当然のことながら、フットクラッチに対応した装備になります。

足でチェンジするタイプのシフターは、ギヤが幾つであっても、シフト操作を行った後に元の位置に戻ってくるわけですが、このジョッキートップは入っているギアに応じてギア位置が変わります。

これが非常にシンプルかつ当時にしては耐久性も良好なシフトでして、これまた実に長い間、フットクラッチと共に使われ続けました。ハーレーのシフトの原点と言えそうなのが、ジョッキートップなのであります。

 

ジョッキートップを改良したのがラチェットトップ

さて、そんなジョッキートップでしたが、パンヘッドの時代になると、ハーレー本社は信頼性の高いジョッキートップに改良を施しました。そうして生まれたのがラチェットトップであります。ということで、使われ始めたのは50年代からであり、実に1978年までの長きにわたり、採用されています。

その構造は、ジョッキーシフトに似て、極めてシンプルなリンケージを採用しています。そのため、磨耗や故障が少ないと定評がありました。

当店では、こんなパーツを販売しているので、ご興味のある方、どうぞ!

 

品番:7200-0306

メーカー:GUTS CHROME

価格:¥2,811 (税込)

ジョッキーシフトレバーです。4速トランスミッション・ラチェットトップ用になります。固定用の皿ねじも付属します。
※1979年後期以降のロータリートップトランスミッションには取り付けできません。

 

4速ハーレーの最後に使われたロータリートップ

1978年から1986年までの間に使われたのが、ロータリートップでございます。ミッションケースを始めとしたトランスミッション内部パーツが大幅に改良が施されたのですが、それに合わせてシフトもロータリートップに改良された、というのが真相ではないかと邪推しています。主な目的はフットシフト化にあり、それに合わせて、リンク機構が大型化・複雑化したと……そういう理解です。

ということでハンドシフト対応にするために採用されたロータリートップですが、何故か時代に逆行したがる人が多い昨今……ハンドシフト化しにくいという理由で嫌がられたりもしているようで……なんだかやるせない思いになります。

 

EVOをハンドシフトにできる!

品番:22-0735

メーカー:V-TWIN

価格:¥44,550 (税込)

どうしてもハンドシフト化したい……という天邪鬼さんにお届けしたいパーツがコチラ!EVOソフテイルロッカークラッチKITでございます。

1986年~99年の5速EVOソフテイルに適合。ロッカークラッチ本体、専用ケーブル、ジョッキーシフトレバー、スペーサーブロック、取り付けボルトのセットです。取り付け時はトランスミッションサイドカバーを外し、ケーブル交換が必要です。

 

ご興味を持たれた方は是非、ハンドシフト化に挑戦してみてください。作業はプロショップにお願いすると宜しいのではないでしょうか?

 

画像参考-Unsplash
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