カウルのひび割れ諦めてない?プラスチック樹脂パーツは自分で修理してみよう!

投稿日:2020-08-28

子どもの頃、玩具を壊したときなどに「プラスチックだから壊れたら修理できないよ!」と言われた経験のある方が多いことと思いますが、今や時代は平成、も終わって令和。凄い商品が出ているのであります。

カウルのひび割れ、諦めていませんか?もう樹脂パーツは自分で修理できる時代なのであります。

 

素材を確かめるべし!

さてさて、カウルやフェンダー、サイドカバーなどなど、モーターサイクルにはプラスチック樹脂パーツが数多く使われています。で、それらは雨風や紫外線を浴び続けることで経年劣化して行きます。

なので、ちょっと外そうと思ったらパキっと割れてしまった、なんていうことが起こるワケです。

で、修理するに当たって最初にすべきは、素材の確認であります。プラスチック樹脂にもイロイロ種類があるのはご存知の通り。カウルなどに良く使われているのはABS樹脂。PPやPE、PSなどなど、沢山種類があります。それは製品本体の裏面に表記がありますので、確認してください。

 

イチオシはプラリペア!

で、ABS樹脂などだった場合にイチオシなのが、プラリペアの利用であります。プラリペアというのは、粉と液を必要量だけ混ぜて使う2種混合タイプの造形補修剤です。割れ、欠け、欠損部分の再生などに利用できます。

接着剤と大きく異なる点は、欠損部分の再生に使える、ということ。接着剤は割れた部分をくっつけますが、プラリペアは自身も固まると樹脂になりますので、補修部分の接着面を大きくするよう下処理を行います。

ただし、プラリペアで修理できる素材は、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン(PS)、塩化ビニール樹脂(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ASA樹脂、AES樹脂です。一方で、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、フッ素樹脂(PTFE)、ナイロン(PA)、エンプラ系樹脂等には使用できません。

 

PPだって諦めることはない!

プラリペアを適用できないポリプロピレン(PP)製品だったらどうするのか……というと、諦める必要はありません!DIYで修理できるのです。その方法とは……ちょっと大変かも知れませんが、紹介しておきます。

最初に、ご家庭内にあるタッパー等の素材を確認します。

 

写真のように、タッパーの裏なんかに素材が明記されています。ポリプロピレン(PP)だったら、それはポリプロピレン(PP)パーツ補修の材料として使えます。見つかるまで、根気よく探してください。無ければご近所のスーパーなどに行くとあるはずです。このタッパーの縁なんかを、真っ直ぐな棒状になるように鋏などで切断します。これを溶接棒として利用するのです。

続いて、補修したいPPパーツの下地処理。これはプラリペアで説明したのと同じように、なるべく面が大きくなるよう作るのがコツです。接着剤のイメージではありませんので、ご注意ください。

下地処理が終わったら、半田ごてで補修パーツの修理する部分と、先程切り出したPP製の棒を温めて、ユルっと来た瞬間に流し込みます。コレ、溶着という手法でありますが、筆者が童貞だった頃の上司が某メディアで書いた記事を参考にさせて頂きました。

 

プラモの接着剤が使えることもあるらしい!

「PPの溶着なんてハードな修理は無理だ……」って方も少なくないと思います。それは仰る通り!ですが、プラモデルの接着剤でも修復できる可能性もあります。

これまた素材の種類によりますので、素材を確かめたうえで、挑戦してみてください。もちろん接着剤の側にも、対象とする素材がありますから、それを見定めて接着剤を選ぶこと!

いずれの方法を選ぶか……それは全て素材が握っていると言えるのであります。

 

画像参考-Unsplash
このページのTOPへ