ハーレーカスタム講座~マフラー

投稿日:2015-03-12

ハーレーをカスタムする際に、最初にマフラーを交換する方が多いようです。簡単に見た目をガラリと変えることができますし、好みの音に変えることができるマフラーは、カスタムの定番パーツだと言えるでしょう。
ここでは、マフラーをカスタムする際のポイントや、カスタムすることによって変わる性能について紹介します。

マフラーには3つの役割がある

バイクや車には必ずマフラーがありますが、これには3つの役割があります。1つ目は排気です。エンジンで発生した高圧ガスはとても高温になるので、前に噴き出せばライダーは火傷を負ってしまいます。そのため、マフラーを設置して後ろに逃がしているのです。
2つ目は防音です。高圧ガスは外気に触れると爆発音を発生します。それを防ぐために、マフラーに設置されたサイレンサーが音を吸収しています。暴走族が爆音を立てながら走行しているのは、このサイレンサーが設置されていない直管マフラーを使用しているからなのです。
3つ目は出力向上です。マフラーの排気によって気体を流れやすくすることで、出力を上げることができます。逆に自主規制などでパワーダウンしなくてはならない場合は、マフラーを調整して出力を低下させることもあります。

純正マフラーではダメなのか

そもそも「ハーレーダビットソン社が品質を保証し、トータルバランスを考えて装着した純正マフラーをなぜ変える必要があるのか」という疑問を持つ方もいるかと思います。
純正マフラーをカスタムする理由として、音量やパワーに不満を挙げる人が多いようです。
2000年までは北米仕様がそのまま日本に輸入されていましたが、2000年以降のモデルは、日本の音量基準94dbに適合した日本仕様のマフラーが装着されています。北米仕様はスポーツスターやツーリングファミリーで99db、ダイナに至っては102dbですので、それに比べる日本仕様では物足りなさを感じるかも知れません。そういった理由から、チューンアップやドレスアップとしてマフラー交換を楽しむライダーが多いのです。

マフラー交換は走りを変える

「気体を流れやすくすることで出力が上がる」と前述しましたが、排気効率を上げるだけでパワーアップできるわけではありません。逆に抜けが良すぎると、トルクが犠牲になってしまいます。
よいマフラーの条件は、トルクとパワーを両立していること。それで見た目もかっこよければ言うことはありません。
しかし、希望するデザインと問題のない走りを実現できるマフラーは、そう簡単に見つかりません。日ごろからショップやネットなどで性能をリサーチしておくと良いでしょう。

バッフルを上手に使う

規制の少ないアメリカと違い、日本で爆音のマフラーを使うのは気が引けるものです。
アメリカの有名メーカーのマフラーを装着しているライダーの中には、あまりの爆音に自宅の近所でエンジンをかけるのが憚られたり、トンネル内では悶絶してしまうという方もいるようです。そんなライダーは、バッフルを使うことをおすすめします。バッフルは、グラスウールや金属製の筒で、サイレンサーに挿入することで音を抑えます。
また、抜けの良すぎるマフラーの場合も、バッフルを装着することで適度に排圧がかかり、ストリート走行に適したトルクのある走りに変わります。

手軽にマフラーをカスタムする

ハーレーは他社パーツが豊富ですので目移りしてしまいますが、純正のバランスの良さも捨てがたいですよね。
2000年以降のモデルで、「マフラーのデザインは気に入っているけど、音とパワーがイマイチ」と思っているなら、思い切って北米仕様の純正マフラーに交換してみてはいかがでしょうか。
また、コストパフォーマンスのよい手軽なカスタム方法として、純正のエキパイを使ってサイレンサーだけ他社パーツに交換するのも良いでしょう。これだけで音や走りの変化を楽しむことができます。

ハーレーのカスタムはパーツが充実しているだけに、自由度が高いと言えますが、カスタムにはいちライダーとしての責任が伴います。音量などで人に迷惑を掛けないよう、大人のハーレーライフを楽みましょう。

このページのTOPへ