初心者も玄人も関係ない!今だからこそハーレーの歴代エンジンを知ろう!

投稿日:2022-02-22

ハーレーの歴代エンジンなんていうと、マニアな方から叱られてしまいそうで少々腰が引けてしまいますが、今回はサラッと、その流れを紹介して行きます。

特に初心者の方、大まかな流れが分かると、今の旧車人気が理解しやすく、面白いですよ!

 

最初のハーレーエンジンは単気筒だった!

Vツインエンジンといえばハーレー、ハーレーといえばVツイン。それほどに、Vツインエンジンのイメージが強いハーレーなのですが、もともとは単気筒から始まった、というのはウンチクとして知っておくと良いかも知れませんね。

 

そして1909年、「モデル5-D」に搭載されたのが、ハーレーにとって初めてのVツインエンジンとなりました。Vツインエンジンは、並列ツインエンジンとは異なり、単気筒エンジンをベースにしやすいことから、この時代、高性能化=大排気量化=Vツイン化、というのが一つの流れだったのであります。

 

バルブ駆動方式を変えて高性能化!

こうして目出度くVツイン化したハーレーですが、時代は今と違って、とにかく高性能化が求められました。そこで排気量を増やす方向がVツイン化でしたが、一方で、バルブ駆動方式をアップデートして行く方策も採用されました。

そんなわけで登場したのがサイドバルブの通称フラットヘッドでありました。まずは、きちんとバルブをカムシャフトで駆動する形となりました。写真はベビーツインです。

 

1929年に製造が開始されておりまして、「モデルD」と呼ばれるモデルに搭載されました。ご存知のように、サイドバルブ方式は極めてシンプルな構造のため耐久性・信頼性が高かく、その改良版エンジンは1972年まで製造されましたね。写真は1933年式です。

 

ハーレー=高性能という、今ではちょっと想像しにくいイメージを決定的にしたのが、このナックルでございます。バルブ駆動がOHVに進化したのであります。

ちなみに、ナックルというのは、1936年に「EL」に初搭載されたエンジンですが、シリンダーヘッドのロッカーボックスが拳骨に似ていることから付けられた愛称であります。げんこつ、です。このナックルを搭載したELが当時の夢だった時速100mph=160km/hを実現したのです。

 

信頼性を高める時代へ

続いて登場したのは、パンヘッド、でございます。ナックルまでは排気量増+バルブ駆動方式の改良で高性能化を目指していたわけですが、パンからは、その様子が変わります。OHV→OHC→DOHCという

時代の流れ(日本メーカー)には乗らず、信頼性を高める方向へと舵を切ったわけです。

そこで1948年に登場したのが、このパンヘッドでございます。オーバーヒートやオイル漏れ、ロッカー破損の対策として生み出されたもので、エンジンとしての性能はナックルから変わりませんが、シリンダーヘッドがアルミ化されたことで、オーバーヒート対策が成功し、また、同時に軽量化をも実現していました。

ちなみに、パンヘッドという愛称は、ロッカーアームの形状がケーキパン(日本でいうフライパン的なもの)に似ていることから、名付けられたみたいです。

 

続いて登場したのが、ショベルヘッドでございます。英国車・日本車に駆逐されつつあったハーレーが、当時の人気モデルスポスタに搭載されていたショベルをビッグツイン系にも載せてしまえ、として登場したエンジンです。

で……このショベルヘッドですが、これまたエンジン性能自体はナックル・パンから大きく変わることはありませんでした。また、パンヘッドが信頼性を向上した、と書きましたが、当時は日本車の登場により、求められる基準が日々上がって行く、という時代。なので、ハーレーエンジンの信頼性は相対的には低くなっていました。で、ショベルヘッドは残念ながら、その評価を覆すようなエンジンではありませんでした。

それでも、1,340ccエンジンの登場や電装系の12V化など、可能な範囲での高機能化はショベルの時代でも果たされています。なので、ショベルはショベルで、評価されるべきエンジンと言えましょう。

 

以降、1984年にはショベルの後継となるエボリューション(ブロックヘッドと呼ばれた)からツインカムへの流れは、多くの人がご存知の通りです。

ということで、今回は駆け足でハーレーエンジンの歴史をおさらいしてみました!

 

参考:ハーレーダビッドソンジャパン
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