ハーレー乗りが革のベストを着る理由が判明!

投稿日:2016-11-08

家から出る時に、ブーツを履くというよりは足を突っ込み強引に引っ張り上げる。ライダースジャケットのジッパーを上げたらその上にベストを羽織って、お気に入りのシェードを掛けたらエンジンスタート。
と、ハーレーは何十年乗り続けていようと、そういった儀式みたいなことをやりませんか。ちょっと走るだけなのに自分なりの正装で走ろうとしていませんか。このハーレーに乗るときの儀式に欠かせない正装、それこそがベストではないでしょうか。では何故ハーレー乗りはベストを着るのでしょうか。

本当の役割は

レザーアイテムはジャケットやブーツ、グローブまでハーレーに関わらずバイク乗りには必須アイテムです。防寒などの目的はもちろんですが、レザーが選ばれるのは、もしもの時に少しでも身を守るためという重要な役割があるからではないでしょうか。
ベストは身体だけで腕など無防備になるためにプロテクターとしての役割は低いのは明らかですが、夏場の暑い中でTシャツ1枚で走るよりもベストを着ている方が安心感も高まりますし、風にさらされるバイクでの長距離移動だと、身体に溜まる疲れがベスト着用の有無でだいぶ違ってきます。レザーベストの本来の役割にはそうした側面もあるのではないでしょうか。

自分とは何者かを他者に伝える

プロテクターとしてはもちろん、もうひとつ、自己主張のアイテムとしてもベストの役割は大きいです。モーターサイクルクラブに所属していれば、背中にはチームカラーが縫い付けられ、その所属先が示されます。背中にチームカラーが付いていてもいなくても、ほとんどの人のベストには小さなパッチが沢山付けられています。参加したミーティングパッチが付いていれば、毎年どこのミーティングに参加しているか分かりますし、それ以外にも仲の良いMCや友達のパッチ等を見れば、どんな人たちと親しいか(交友関係)が分かったりします。
また、2011年の震災以降には復興応援のパッチなども多く見受けられ、ベストに縫い付けられたパッチでバイク乗りとしての己を主張するベストも多いのです。

革かカットオフか

ベストと言っても、その素材は様々あります。プロテクターと考えるなら牛革素材が最適ですが、最近ではディアスキン(鹿革)のベストもあったり、アメリカンネイティブ系のチマヨ(ウール素材)など、数多く存在します。けれどやはり断トツに人気なのは牛革か”カットオフ”、そうですGジャンの袖を切ったベストです。ライダースジャケットの上に革ベストを重ねるのもクールですが、個人的にはカットオフのGベストが、色のコントラストがはっきりし、いかにもバイク乗りらしいと思います。個人的な嗜好やチームのカラーによっても左右されますが、が自分の好きなモノを選んでみましょう。

だからベストは外せない

ベストを着る理由をあげればいくらでも出てきそうですが、やはりそれは特別なバイクであるハーレーに乗る特別な時間に、特別な正装をするというのが一番の理由ではないでしょうか。
数多いパッチの中に「IN MEMORY OF」と刺繍されその後に名前の入るものがあります。これは残念ながら鬼籍に入ってしまった仲間を偲ぶパッチで、そうしたもの全てをベストと一緒に背負って走る。言葉では言い尽くせない、ハーレー乗りだけの正装の仕上げがベストなのではないでしょうか。

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