ハーレーの人気モデル紹介~スポーツスター

投稿日:2015-01-21

ハーレーといえば、ゆったりとしたポジションで大きな車体をライドするイメージが強いと思います。確かにダイナやソフテイルは、そうしたイメージを象徴したモデルですが、軽くて扱いやすいスポーツタイプも存在します。今回は、比較的乗りやすいハーレーと位置づけられている「スポーツスター」について紹介しましょう。

スポーツスター誕生の歴史

勝つために開発されたレーサー、それがスポーツスターに課せられた使命です。その歴史は60年以上前まで遡ります。1952年、750ccのサイドバルブエンジンを搭載したKモデルが登場しました。ハンドクラッチとフットシフト、エンジンはミッション一体型のクランクケース、軽量でコンパクトなボディ、今となっては当然の装備ですが、当時はスポーツタイプのみに許された高性能な装備でした。
このスポーツスターは、戦後間もなく高性能なイギリス車がアメリカに進出していたため、それに対抗するハイスペックモデルとして経営戦略の鍵を握っていました。そんな事情もあり、この時期の開発スピードは目を見張るものがあったのです。2年後の1954年にKHモデルが発表され、ピストンのストロークが延長されて排気量は883ccにアップしました。この頃には、現在のスポーツスター883の原型がすでに出来上がっていたのです。
1957年には、ミッション一体型のスポーツエンジンをOHV化したXLが登場します。このショベルヘッド型のエンジンは、1985年まで採用されるロングランモデルとなりました。

スポーツスターの特徴

2015年1月現在、スポーツスターは9タイプをラインナップしています。これはハーレーのファミリーの中で最大です。人気の秘密はカッコよさ。もちろん格好悪いハーレーなど存在しませんが、スポーツスターは早く走るための機能的な美しさが全体に漂っていると言えます。
スポーツスターの最大の特徴はエンジン。1986年以降のスポーツスターはV2エボリューションエンジンを搭載、4カムを採用するなど、走りを重視した構造となっています。また、エンジンとミッションを一体化して軽量化を図り、フレームへの負担を軽減しています。
その他にも、883ccと1200ccの異なる排気量のタイプがあるのはこのファミリーだけとなります。

スポーツスターの遍歴

KモデルのDNAを脈々と受け継いできたスポーツスターですが、時代によってエンジンが変わっています。前述したように1957年~1985年まではショベルヘッドエンジン、1986年から現代まではV2エボリューションエンジンに変更されています。排気量が現在のように883ccと1200ccになったのは1988年のことで、それまでは1100ccでした。
また、1992年までは1200ccがベルトドライブ駆動ではなく、チェーンドライブ駆動だったなど、長い歴史の中で数々の遍歴を重ねて現在のモデルに至っています。

スポーツスターのタイプの違い

スポーツスターは9タイプもあり、その上、排気量の違いもありますので、どのタイプにするか決めかねる人が多いようです。1200ccと883ccでは、価格に30万円程度の差がありますが、価格だけで決めてしまうことはおすすめできません。
1200ccの方が排気量が大きい分パワフルですが、だからと言って883ccが1200ccのスケールダウン版というわけではありません。カタログでスペックを確認するよりも、2台を乗り比べて自分のフィーリングに合う一台に決めることがベストな選択だと言えるでしょう。

たくさんのモデルの中から、自分の理想の走りを実現できるモデルを探すこともバイクを選ぶ楽しみの一つですので、積極的に試乗することをおすすめします。

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