力尽くで締めればいいってもんじゃない!トルク管理する事の重要さ

投稿日:2020-02-25

トルク管理をシッカリしなかったばかりにボルトをナメてしまった、という悲しい経験……DIY派バイカーさんなら必ず何度か、していることと思います。

そこで今回は、トルク管理の重要性についてお話したいと思います。

 

トルク管理とはなにか?

最初に、トルク管理とは何か、というところから始めますと……優れたトルクレンチを多数販売している国産工具の雄、KTCさんのウェブサイトに記載がありましたので、引用させていただきます。曰く……

弾性域から降伏点を越え塑性域に入ると、トルク(締め付ける力)の増加に対し、ボルトが伸びる割合は大きくなります。しかし、人間の五感でこの変化を感じることは困難です。ある程度経験を積んだ作業者でも、トルク不足による緩みを防ぎたいという気持ちが無意識に働き、規定トルクを超えたトルクをかけがちです。また、最近では各産業分野において、鉄以外のさまざまな素材が使われています。アルミや樹脂などの部品は、鉄製のものに比べ柔らかいため、同じ感覚で締め付けると部品自体を破損させてしまう可能性が高くなります。

トルク不足によるボルト・ナットの緩みだけでなく、オーバートルクによるボルトや部品の破損は、重大な事故を発生させる原因となります。そのため、経験や勘だけに頼ったトルク管理でなく、トルクレンチを用いた正確なトルク管理が望ましいのです。

なんか難しいですね……分かりやすく説明しますと、ボルトには規定トルクが設定されていて、それを越えるトルクで締めてしまうと、ボルトをナメてしまうと、そういうことです。で、鉄以外に様々な素材が使われているので、感覚ではなく、トルクレンチで管理した方が良いと……そういうことです。

 

トルク管理しないで起こる失敗例

最も良く起こる例は、ボルトをネジ切ってしまう場合。ネジ切ってしまう、というのは、頭とネジ部が切れてしまう状態を指します。多くの方が経験したことがあると思います。

また、ネジ山をナメてしまう、という失敗例も少なくないでしょう。筆者もやったことがあります。例えば、アルミ製シリンダーを固定するためにボルトを締めて行ったとき……「アレっ……」クルクル回ってしまう……これはシリンダーのネジ山をナメてしまった状態ですね。もう元には戻りません。

一方、規定トルク以下で締めるのを止めてしまうと……ボルトの緩み→重要部品の脱落が発生します。

 

特に重要部品はトルク管理すべし!

ということで今回は、簡単ですが、トルク管理の重要性についてお話しました。

モーターサイクルには、トルク管理すべき箇所が沢山あります。エンジン周辺はもちろんですが、走行(駆動)、操縦、停車に関わるパーツを整備した際には、トルクレンチを使用して、確実な作業を行うようにしてくださいね!

 

画像参考-Unsplash
このページのTOPへ