ハーレーのシーシーバーってなんの意味があるの?

投稿日:2017-01-06

シーシーバーを英語で表記すると「Sissy bar」であり、”Sissy”とは「めめしい」や「弱虫」、「臆病者」という、お世辞にも良い意味のパーツではありません。つまり、シーシーバーは「背もたれがないと後ろに乗ることのできないヤツ=臆病者」といった皮肉めいた意味合いを持つパーツなのですが、このシーシーバーというパーツはハーレー特有のパーツと言っても良いのではないでしょうか。リアフェンダーの上に付く背もたれ的なパーツがそれですが、あれはどんな役に立つのでしょうか? そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかしあの背もたれ的パーツ、実はかなりのポテンシャルを持ったパーツなのです。

実は車検にも役立つパーツ

日本の車検制度は乗り物好きには実に面倒なものです。二年に一度は必ずやって来るのですから、たまったものではありません。その面倒なバイクの車検項目に「シートベルト」という項目があるのをご存知ですか。もちろんクルマのシートベルトとは別で、二人乗り用のシートには必ずベルトが付いていますね。あのシート中央にある革ベルトのことです。これがないと車検は通らないのですが、ハーレー乗りの多くはシングルシートではないでしょうか。車検時にピリオンシートのようなとりあえずなシートを付け車検に挑んでも通らないのです。しかし、ベルトがなくてもシーシーバーが付いているとそれでOKなのです。つまりはタンデムシートに座り、ベルトを掴めるか(掴んでいる人を見たことはありませんが)、シーシーバーで背中を固定でき安全性の確保が出来れば良いということなのです。

リアフェンダーの大事な支柱

リアフェンダーがどこで支えられているかご存知でしょうか。ハーレーの場合ほとんどがフレームと、フレームから伸びるフェンダーストラット(フェンダー用のステー)に固定されているのですが、リジットフレームではストラットが付けられないのでフレームにしか固定できずに不安定です。もちろん現在の実力あるビルダーたちは様々な方法でフェンダーを固定し、カスタムファンの度肝を抜いていますが、基本はリアタイヤのアクスルシャフト付近からステーを上に伸ばしたシーシーバーがフェンダーステーとして、支える役目もしているのです。シーシーバーがなければタンデムも出来ないのです。それほど重要なパーツなのです。

荷物の固定にも最適

また、キャンプツーリングに向かう時など、荷物の積載で苦労したことはありませんか。なんとか積載したものの、ちょっと走るとすぐに荷物が傾いてしまう。何度も縛り直し、ゴムバンドをさらに追加してみてもズレる。そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。実はシーシーバーがあればかなりガッチリと固定できるのです。ゴムバンドをリアサス近辺に引っ掛け、荷物の上からシーシーバーの後ろを通して、それをクロスします。違うゴムで荷物の下からシーシーバーの後ろを通せばほぼガッチリと固定できます。シーシーバーというパーツは大荷物の時にも強い味方になるのです。

いかがでしょうか。シーシーバーの実力をお分かりいただけたでしょうか。もちろん本来の背もたれとしてタンデムシートに座った人が寄りかかるのもなかなか絵になります。気になった方は要チェックです!

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