コロナが蔓延してから日本と世界でハーレーの売上は下がったのか?【2020年4~6月レポート】

投稿日:2020-10-09

新型コロナの影響で世界中で経済がガタガタであることは、今さら言うまでもありません。もちろん、自動車メーカーも例外ではなく、ほぼほぼ全メーカーが業績予想を大幅に下回ってしまっています。

では、我らがハーレーは大丈夫なのでしょうか?今回は珍しく、経済紙的な内容。ハーレーが発表した2020年4~6月(第2四半期)のファイナンシャルレポートを眺めて行きたいと思います。

 

ハーレー2020年第2四半期は……

アメリカはマイナス26.7%

まずはアメリカ。2020年4~6月(第2四半期)の新車販売台数は……

・2020年4~6月計 31,340台
・2019年4~6月計 42,762台

昨年に比べて11,422台もの減少、マイナス26.7%であります。コロナ禍ですので、やむを得ないことではありますが、10,000台ものマイナスと聞くと心配になりますね。ちなみに、さらに昔を辿ってみると……

 

・2018年4~6月計 46,490台
・2017年4~6月計 49,668台
・2016年4~6月計 54,786台
・2015年4~6月計 57,790台
・2014年4~6月計 58,225台
・2013年4~6月計 58,241台

アレ……コロナとは関係なく着々と減っていることが分かります。

特に2016年以降は減少傾向が強く、それが加速してしまったように見えます。

 

ヨーロッパはマイナス29.8%

続いては、ヨーロッパ。ハーレーにとって、地元アメリカに次ぐ巨大市場なのですが……

・2020年4~6月計 10,964台
・2019年4~6月計 15,619台

と、昨年に比べ4,655台減少、マイナス29.8%となっています。アメリカと同様、更に過去を遡って見てみましょう。すると……意外な事実が見えて来ます。

・2018年4~6月計 17,844台
・2017年4~6月計 17,230台
・2016年4~6月計 17,513台
・2015年4~6月計 16,179台
・2014年4~6月計 17,764台
・2013年4~6月計 16,598台

おぉ……減少傾向が続くアメリカとは対称的に、こちらは基本的には増加傾向だったのです。が……2019年から大幅減が始まっていたと。

 

南米はマイナス50.9%

お次は南米。

・2020年4~6月計 1,233台
・2019年4~6月計 2,516台

昨年に比べ1,283台減少、マイナス50.9%。半減しちゃっています……。

 

カナダはマイナス30.3%

そしてカナダ。

・2020年4~6月計 2,287台
・2019年4~6月計 3,279台

昨年に比べ992台減少、マイナス30.3%。

 

日本以外のアジアはマイナス12.6%

そして新たな巨大市場になると目されている日本以外のアジアですが……

・2020年4~6月計 4,685台
・2019年4~6月計 5,361台

昨年に比べ676台 減少、マイナス12.6%。他の地域と比較すると傷は浅い。ちなみに、過去を振り返ってみると……

・2018年4~6月計 5,175台
・2017年4~6月計 5,631台
・2016年4~6月計 5,818台
・2015年4~6月計 5,937台
・2014年4~6月計 4,792台
・2013年4~6月計 4,019台

なるほど! ハーレーにとっても日本以外のアジアは数すくない成長市場だったことが分かります。が……よくよく見ると横這いくらいだし、あまり増えていないことが気になります。

だからこそ、電動のライトウェイトモデル投入を急いでいるのでしょうね。

 

日本はマイナス4.6%

そして、私達の住む日本ですが……

・2020年4~6月計 2,203台
・2019年4~6月計 2,309台

昨年に比べて106台 減少、マイナス4.6%。最も減少幅が小さかったのは日本なのであります! 素晴らしい!! さらに過去を遡りますと……

 

・2018年4~6月計 2,543台
・2017年4~6月計 2,677台
・2016年4~6月計 2,763台
・2015年4~6月計 2,580台
・2014年4~6月計 2,510台
・2013年4~6月計 3,174台

やっぱり着々と販売が減っていることが分かります。

 

ハーレー2020年上半期は……

続きまして、2020年1~6月(上半期)の累計データを駆け足で振り返ってみましょう。

アメリカはマイナス22.3%

・020年1~6月計 55,072台
・2019年1~6月計 70,853台

昨年に比べ15,781台減少、マイナス22.3%。その前は……

 

・2018年1~6月計 75,799台
・2017年1~6月計 82,984台
・2016年1~6月計 90,112台
・2015年1~6月計 93,278台
・014年1~6月計 93,955台
・2013年1~6月計 92,947台

かなり減っていますね……ざっくり年間5,000台減っているとすると、11年後にはアメリカでのハーレー販売台数はゼロになる見込みであります……大丈夫なのでしょうか???

 

ヨーロッパはマイナス29.2%

・2020年1~6月計 18,694台
・019年1~6月計 26,416台

昨年に比べ7,722台減少、マイナス29.2%でありまして……その前は……

 

・018年1~6月計 28,706台
・017年1~6月計 27,397台
・2016年1~6月計 27,723台
・2015年1~6月計 25,567台
・2014年1~6月計 27,704台
・2013年1~6月計 25,781台

はい! 第一四半期と同様の傾向が出ていまして、2018年までは堅調でしたが、2019年から奮わない状況であることが分かります。

 

南米はマイナス29.2%

・2020年1~6月計 2,992台
・2019年1~6月計 4,757台

昨年に比べ1,765台減少、マイナス37.1%です。

・2018年1~6月計 5,075台
・2017年1~6月計 4,697台
・2016年1~6月計 4,459台
・2015年1~6月計 5,273台
・2014年1~6月計 5,339台
・2013年1~6月計 5,451台

 

カナダはマイナス28.2%

・2020年1~6月計 3,753台
・2019年1~6月計 5,227台

昨年に比べ1,474台減少、マイナ28.2%です。

・2018年1~6月計 5,887台
・2017年1~6月計 6,188台
・2016年1~6月計 6,283台
・2015年1~6月計 5,860台
・2014年1~6月計 6,155台
・2013年1~6月計 7,117台

 

日本以外のアジアはマイナス9.8%

・2020年1~6月計 8,782台
・2019年1~6月計 9,737台

昨年に比べ955台 減少、マイナス9.8%です。

・2018年1~6月計 9,665台
・2017年1~6月計 10,508台
・2016年1~6月計 11,278台
・2015年1~6月計 11,062台
・2014年1~6月計 9,077台
・2013年1~6月計 7,804台

 

日本以外のアジアはマイナス3.7%

そして最後に日本ですが……。

・2020年1~6月計 3,858台
・2019年1~6月計 4,007台

昨年に比べ149台 減少、マイナス3.7%。日本はコロナ禍にあって大健闘していると言えるでしょう。

・2018年1~6月計 4,382台
・2017年1~6月計 4,663台
・2016年1~6月計 4,869台
・2015年1~6月計 4,552台
・2014年1~6月計 5,403台
・2013年1~6月計 5,347台

 

ハーレーの今後に期待しよう!

ということで今回は数字ばかりで恐縮な、ファイナンシャルレポートを駆け足で読んでみました。

ハーレーは世界的にイマイチであることが分かった反面、「LiveWire」や電動モデル、新エンジン搭載モデルの登場も近いわけですから、新たなライダーを取り込むことができれば復活できると信じています。

コロナに負けず頑張れ、ハーレー!

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