ハーレーのクラッチワイヤーの交換方法

クラッチに違和感がある場合は、クラッチワイヤーの劣化を疑う必要があります。
おかしいと思いながらもすぐに点検せずに、今度の休みにでも点検しよう……と先延ばしにして、そのまま放置してしまうライダーが多いようです。
劣化が進むと、走行中にクラッチワイヤーが切れてしまうこともありますので、早めの交換を心掛けましょう。ここでは、ハーレーのクラッチワイヤーの交換方法についてご説明します。
クラッチワイヤーのメンテナンス
バイクのクラッチワイヤーは、ステンレス製の細いワイヤーをロープのように束ねて1本にしています。これにより高い強度が得られますが、次第にほつれたり、伸びたりして、摩耗が激しくなれば切れてしまいます。
クラッチワイヤーが切れると走行に支障が出ますので、切れる前に交換することが大切です。また、クラッチワイヤーを長持ちさせるために、定期的に注油するようにしましょう。
クラッチワイヤーの交換方法
ここではスポーツスターを例に、クラッチワイヤーの交換方法をご紹介します。
車種によって手順が異なる場合がありますので、自分のバイクにあった方法を確認してください。
①クラッチワイヤーに遊びを作る
クラッチワイヤーをフレームに固定しているフックやバンド類を外します。次に、クランクケース近くのケーブルの保護ブーツをずらします。するとアジャスターが出てきますので、サイズの違うスパナを2本使ってロックナットを緩めて、クラッチワイヤーに遊びを作ります。
②クラッチレバーからワイヤーを外す
十分に遊びができたら、今度はクラッチレバーからワイヤーを外します。サークリッププライヤーという工具を使い、ピンの下にあるサークリップを外します。クリップは小さいので、失くさないように容器などに入れておいてください。ピンを引き抜いたら、レバーとワイヤーを外すことができます。
③クラッチワイヤーを交換する
まずは右ステップを外し、その後プライマリーのダービーカバーを外します。次に、中央でワイヤーを押さえているクラッチリリースを外し、スパナを使ってアジャスターを十分に回して緩めれば、ワイヤーが外れます。新しいワイヤーに交換し、外した時と逆手順で作業していけばOK。
クラッチオイルを抜かなくてはならない車種もありますが、スポーツスターはそういった必要がないため、簡単に交換できます。
クラッチワイヤーの性能
クラッチワイヤーは、しなやかで動きがスムーズなものや、コーティングにより強度がアップされているものなど、さまざまな製品が発売されています。走行する際に重要な役割を担うパーツですので、耐久性の高い良質なものを選びたいですね。
また、純正パーツは取り寄せるまでに時間がかかることが多いようです。いずれにしても消耗品と考えて、あらかじめストックしておくと良いでしょう。
クラッチワイヤーの交換は、定期的に必要な作業ですので、交換方法を覚えて自分で行ってみてはいかがでしょうか。自分でメンテナンスすることで、バイクにより愛着が沸き、ツーリングも楽しくなりますよ。