ハーレーのハンドルのライザー選びについて

ハーレーは大柄なアメリカ人が乗車対象として設計されているため、日本人が乗る場合にはライディングポジションに不満を感じることがあります。
ハンドルバーを変えることでポジションは大幅に変更できますが、それに合わせてグリップやミラー、ブレーキ、アクセルなどを付け替える面倒な作業が発生する場合もあり、金銭的な負担も大きくなります。また、少しの高さの違いでケーブルの長さが足りなくなることも。
ハンドルを少し手前にしたい場合は、ハンドルバーではなく、ライザーの変更をおすすめします。
ライザー交換のメリット
ライザーはハンドルポストとも呼ばれ、ハンドルとフロントフォークの付け根であるトリプルツリーを繋いでいるパーツです。バイクはハンドル、シート、ステップの3点でライダーの身体を支えますので、それらの位置によってポジションを決定します。
セパレートハンドルで前傾姿勢になるレーサーなら、バンクがしやすいように重心は高くなりますし、ゆったりとしたツアラーであれば、重心が低く疲れにくいポジションになります。つまり、ライザーを変えることで、自分の好みのポジションが得られると言うわけです。
また、各社からファッション性が高いライザーが販売されていますので、様々な形状、材質、高さ、色の中からバイクにマッチしたものを選ぶことができ、自分だけのカスタムを楽しめます。
ライザーの種類
ライザーは、真っすぐな形状のストレートライザー、手前に少し曲がった形状のプルバックライザーの2種に分けられます。ただし、一般的なライザーが使用できないスプリンガー系は、専用品が販売されていますので、交換の際は注意が必要です。
形状は、丸、角、コーラの瓶のようにくびれたスタイルと様々。色も、黒、クローム、アルミビレットなどがあります。その他にも、独特のデザインのものや、ブラス色で統一された高級ブランド品などが販売されています。
ライザーの選び方
ライザーは種類が豊富なだけに、迷ってしまってなかなか決められない方も多いかと思います。そこで今回は、実用的な視点からライザーの選び方をまとめてみました。ぜひ参考にしてください。
・ハンドルまでの距離で選ぶ
ハンドルまでの距離が遠い場合、ライザーはストレートなものではなく、少し手前にくの字に角度が付いたプルバックを選ぶと良いでしょう。ハンドルが近くなり、運転しやすくなります。
・低すぎないものを選ぶ
低いハンドルはドラッグレーサー風でかっこいいのですが、タンクに当たるとハンドルの切れ角が制限されますし、タンクを傷つけたり、転んだ時にタンクがへこむ原因になります。走りやすさを重視するなら、タンクに干渉しない高さを選ぶことをおすすめします。
・高すぎないものを選ぶ
ライザーが極度に高すぎるとバランスが悪くなり、走行に支障をきたします。チョッパーハンドルのように高いハンドルにする場合、ライザーは低く、マウントバーは剛性の高い素材を使うなどの工夫が必要です。
その場合は、ケーブルの交換、配線の変更が必要ですし、車検証に記載されているサイズに変更があった場合は、構造変更届けを出さなければなりません。
なお、極端なカスタムでない限り、構造変更は陸運支局で簡単に済ませることができます。
以上、ライザーの選び方についてご紹介しました。
ハンドル周りのカスタムは、自分の身体にあったセッティングをすることで乗りやすさが向上します。
バイクライフをどのように楽しむかによっても、選ぶパーツが変わってきますので、まずは自分の望むスタイルをしっかりと考えると良いでしょう。