ハーレーの乗り方講座～運転編

当然ですが、ハーレーを所持している喜びを一番感じる瞬間は運転している時でしょう。しかし、車体の大きいハーレーの運転は他のバイクと比べて簡単ではありません。安定した運転ができてこそハーレーの魅力を存分に感じることができます。今回はハーレーを安全に運転する方法を説明します。

ハーレーのスタンドを外す

まずはサイドスタンドを外します。何も難しいことはないと思うかもしれませんが、ハーレーの場合、これが最初の壁になります。座った状態でスタンドを外す場合、スタンドはプライマリーカバーの下部に引っ込んでいるので、右に車体を傾けてスタンドを探らなくてはなりません。べったりと地面に足がついているならいいですが、つま先立ちだと片足でスタンドを探るのは恐怖がつきまといます。傾けすぎて転倒してしまうことも珍しくありません。スタンドを外す際は、座っている位置を右側にずらして足を開いて右足を外側に置きます。こうすることで、車体を傾けても安定感があり容易にスタンドを外すことができます。

ハーレーを始動させる

セルを始動してエンジンを掛けます。これだけでロングストロークの独特のサウンドが全身に響き、ハーレーに乗っていることが実感できることでしょう。クラッチを握りギアをローに入れてゆっくりとレバーを戻して、半クラッチからアクセルを開けます。ハーレーは他のバイクと比べてアクセルのレスポンスが遅く、車体も重いので大胆にアクセルを開けることでハーレーらしいフィーリングを得ることができます。

ライディングポジション

後ろに反るようなライディングポジションが、ハーレーを始めとするアメリカンバイクの特徴です。シートにどっしりと座って重心を保ち、腕を肘が伸びきらない程度に軽く伸ばしハンドルは支える程度、足はステップペグまたはステップボードに乗せます。これで加速しても後ろに身体が引っ張られることなく、安定した走りができます。走り出すと、止まっているときは重く感じた車体は、走行中の安定感を生むためであることに気づきます。ハーレーが、走ることを一番に想定して作られていることを体感することでしょう。

ハーレーのカーブの曲がり方

残念ながら他のバイクと比較すると、車高が低くバンク角が得られないため、カーブは苦手です。間違っても膝を擦って高速で曲がることなどできません。真っ先にマフラーが擦れてしまいます。タンクをニーグリップし、カーブ手前ではしっかりブレーキとシフトダウンで減速します。そして視線はカーブの出口を見据えてゆっくりと曲がります。曲がり切ったらアクセルを開けてハーレーを立て直します。教習所で習う基本のカーブが生かされるのです。

ハーレーを停車させる

停車する場合は、フロントブレーキ、リアブレーキ両方を使いますが、リアブレーキを強めにかけるイメージでコントロールしましょう。ブレーキは急にかけるのではなく、徐々に強めていきます。停車前にステップから足を外し、左右の足を前に出してゆっくりとブレーキを掛けて停車してください。急ブレーキをかけなくてはならない場合は、思い切り前後のブレーキを掛けます。その場合、バランスを崩しやすくなるので、素早くクラッチで調整する必要があります。

以上、必要な技術を習得して、安全なハーレーライフを楽しんでください。