ハーレーのエンジンがかからないときにチェックすべき項目7つ〜中級編

投稿日:2016-10-25

どんなにハーレー乗りのベテランになろうと、愛車が動かなくなると誰でも焦り、慌ててしまうもの。そんな時には一度落ち着くためにコーヒーを飲んだり景色を眺めたり、なんなら少し散歩するくらいしてみるのも良いでしょう。焦っていると単純な原因も見落としがちですし、何よりも最悪な結果から考えがちです。シンプルな箇所から原因を探してみましょう。きっとトラブルを乗り越えられるはずです。

まず最初に見るべきは

エンジンが掛からない場合、その症状が朝走ろうとして始動したときなのか、それとも走行中にストールするのかでも大きく違います。まずは走行中にエンジンが止まったら、クラッチを握りニュートラルに戻し、路肩などの安全な場所に停車しましょう。その時にニュートラルランプが点いているかどうかを確認し、バッテリーが生きていて通電しているかどうかをチェックしましょう。
これは朝の走行前でエンジンが掛からないときも同様です。まずは電気系統を調べることからです。ヘッドライトは点灯するか、点灯していても暗くないか。それでバッテリーが生きていればとりあえずひと安心です。

電気系統が死んでいるときには

テスターを持っている場合、電圧を計測し12V以上あるのなら、オルタネーター、レギュレーター、バッテリーは問題ないので第一のハードルは越えました。この時点でバッテリーが駄目なら上記3つのどれかが原因の場合が多いです。予備のレギュレーターを持っているのなら交換して、セルが回らないのならキック始動を試すか、それもなければ押し掛けでエンジンを始動させてテスターで電圧を計り13Vや14V出ているのであれば、オルタネーターとレギュレーターは正常です。
エンジンを掛けても電圧が上がらなければオルタネーターの可能性が高いです。レギュレーターまでなら予備で持っている人も多いですが、オルタネーターだとしたら、ほぼアウトです。ショップまでレッカーになります。

バッテリーは大丈夫

バッテリーは問題ないのにでエンジンが掛からない。今回は中級編なのでガソリンのチェックは当然している前提で他の可能性を探りましょう。
まずはプラグに火が飛んでいるかどうかのチェックです。飛んでいないのならコイルかワイヤーの断線または外れたりしていないか。コイルにつながっているプラスが外れていればプラグに火は飛びませんし、ポイントやセミトラの点火系からの配線が外れていても同じです。コイルのチェックはオーム数を計らなければならないので、テスターを使用しないと分かりませんが、コイルが突然駄目になるのは珍しく、その前にエンジンが不調をきたし、吸排気系を乱しパンパン鳴り出したりしますので、その時にはコンデンサーやコイルを疑いましょう。
配線が切れている箇所を探すのは困難ですが、ブレーカーをメイン、アクセサリー、ライト系に分けていると探しやすくなります。どのブレーカーが落ちるか、ヒューズでもどこが飛んだかで断線のおおよそが絞れます。配線を引き直す時にはブレーカーをひとつではなく3個くらいに分けることをオススメします。

プラグもばっちり!でも動かない…

ガソリンが入っていてプラグの火も飛んでいる、それでも動かない…。そんな時こそ落ち着きましょう。セルを回し過ぎると、せっかくバッテリーに蓄えられていた電力が今度こそ上がってしまいます。そこで、次に疑わしいのはキャブレターです。
加速ポンプが付いているキャブレターなら、エアクリーナーを外してアクセルを回せばガソリンが飛ぶのが見えます。負圧式はティクラーやキックでガソリンの流れを調べ、ガソリンが来ていないのならコックやホースを調べましょう。ガソリンが流れていてオーバーフローもしていないのなら、次に考えられるのは二次エアです。二次エアを多く吸っているとエンジンは掛かりません。出先などで簡易的に確かめる方法としては、タバコの煙をキャブレターの中に吐き出します。この時に口はキャブレターの中に突っ込み、吐いた煙が口の周りからなるべく出ないようにします。それでマニーホールドから煙が出るようなら二次エアを吸っています。しっかりと増締めをしてみましょう。マニホールドにクラックが入ってしまっていたら…、超応急処置として、テープを貼るのも良いかもしれません。

それでも駄目なら

点火系はどうでしょうか。ポイントなら二つのカム山で同じギャップが出ているかどうか、接点は荒れていないか、タイミングは取れているか、コンデンサーはどうか、セミトラもタイミングのチェックをしましょう。電気系で原因が見つからないと相当に厄介なことになります。プラグを外して圧縮を確認し、オイルが回っているかどうかキックをしながらオイルラインの確認をしてみましょう。どちらかが駄目ならエンジンは始動しない方が良いので、ショップに修理依頼をしましょう。電気系パーツは突然死んでしまうことが多いので、予備パーツの準備は常にしておきたいものです。

1:バッテリー
2:レギュレーター
3:オルタネーター
4:プラグ
5:コイル
6:点火系
7:キャブレター
落ち着いてチェックすれば、必ず原因は見つけられるはずです。

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