ハーレーの排気量による違い

投稿日:2014-11-25

現在発売しているハーレーの排気量は、883cc,1201cc,1246cc,1584cc,1689cc,1801ccの6種類です。1801ccは、CVOというスペシャルなモデルにのみ搭載。装備の重いツーリングファミリーは1689cc、ソフテイルやダイナは1584cc、V‐RODは1246cc、スポーツスターは883ccと1201ccの2タイプがラインナップされています。排気量が半端な数値になっているのは、ハーレーはキュービックインチで設計されており、国産車と排気量の単位が異なるためです。
この排気量によってバイクはどのように違ってくるのでしょうか。今回は同一車種で異なる排気量を持つモデル、スポーツスターを例に挙げて排気量の違いについて説明します。

排気量によって異なる乗り心地

エンジンの特性は、「最高出力」と「最大トルク」で表します。最高出力は「スピード」、最大トルクは「加速する力」と考えると分かりやすいと思います。この二つの数値が大きいほどパワフルなエンジンと言えます。ハーレーは一番車体が軽いスポーツスターファミリーでも250kg以上、ツーリングファミリーに至っては400kg以上もの重量があるので、重い車体を動かすだけのトルクが必要とされます。またそれらは高速安定性にも寄与しています。
加速力を体感するには、追い越し時が分かりやすいでしょう。スポーツスター1200と比較すると、スポーツスター883は加速まで若干タイムラグが発生します。1200は排気量が大きく出力に余裕があるため、スッと追い抜くことができます。ただしスポーツスター883も決して小さな排気量ではないので、スポーツスター1200と比較すると若干劣るというレベルで、レスポンスが悪いというわけではありません。

2種類ある排気量は税金のせい?

前述したようにスポーツスターには、883ccと1200ccの異なる排気量が用意されています。では、なぜ2種類の排気量が存在するのかと言うと、アメリカの税制度の関係上、900cc以上になると税金が高くなるためです。日本の場合、400cc以上のバイクの税金は変わらないため、ハーレーの中では、排気量による法定費用の差異はありません。ただし883ccと1201ccの排気量によって車体価格は異なり、新車の価格差は約35万円ほど(ショップによって異なる)となります。排気量が大きい程価格は高い傾向にあるため、乗り出し価格に差がでます。

選ぶ基準は?


 スポーツスター883とスポーツスター1200の排気量の差は318ccあります。人によっては、「1000ccを超える大排気量は日本の道路事情に合わない」とか、「軽くて取扱いの楽なスポーツスター883がよい」とか、「後悔するのでスポーツスター1200を買うべきだ」など、さまざまな声がありますが、どちらがよいかは一概には言えません。
排気量が大きいバイクは、その圧倒的パワーを操る楽しさがありますが、それが誰にとっても良いバイクとは限りません。883ccでも十分なパワーがあるので、取り回しし易い883ccの方が良いと思う方もたくさんいます。購入前に試乗をして一番理想に近い排気量を選ぶのがベストでしょう。
参考までに833ccを1201ccにボアアップするキットも発売されています。新車価格差と同じ35万円程度なので、最初に833cc、次に1200ccにアップしていくことを検討してもよいと思います。バイク本来の楽しみ方をするためにも、自分に合った排気量を探してください。

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