ハーレーの人気モデル紹介~V-ROD

投稿日:2015-03-02

2002年に発売されたV-RODはハーレーの中で最も新しいファミリーです。ここでは、V-RODの特徴、遍歴、タイプの違いについて紹介します。

V-RODの原点

V-RODの歴史は、1990年代半ばのAMAスーパーバイクレースから始まります。当時のハーレーは、アルミツインチューブフレームに水冷Vツインエンジンを包み込んだVR1000で参戦していました。V-RODの開発初期段階には、VR1000のエンジンをダイナに似たフレームに乗せてテストしていたため、V-RODの原点だと言われています。

V-RODの特徴

V-RODの車名は、「V-TWIN」、「HOT ROD」に由来しています。エンジンは空冷OHVエンジンではなく、最新技術を投入したV型60°水冷1250ccDOHCエンジンを採用。あえて今までのハーレーのイメージを崩すことで、他社の大型バイクに対抗しうるパフォーマンスを手に入れました。
水冷エンジンのため、空冷エンジンにはなかったラジエターが装着されていますが、迫力のあるフォルムに一体化することで、従来のハーレーのスタイリングを維持しています。デザインを統括しているウイリー・G・ダビッドソンが、「正しくこれはハーレーだ」と言った逸話が残る近年の意欲作です。

V-RODの遍歴

V-RODは、それまでのハーレーにない未来的なデザイン、流れるようなマフラーの形状を採用し、新しく開発されたエンジンは伝統と革新を上手く融合した優れたものでした。しかし、人気の定着には時間を要し、いくつかのモデルが出ては消えています。
現在は、V-RODマッスル、ナイトロッドスペシャルの2種類がラインナップされています。

V-RODの概要

V-RODは残念ながらほかのハーレーに比べて、カスタムパーツが豊富ではありません。もっとも、純正モデルが機能美に溢れているので、カスタムしなくても充分に魅力を感じることができるでしょう。ここでは、V-RODの代表的な装備について紹介します。

・マフラー

ナイトロッドスペシャルは、2本のエキパイが重なり合いながら後ろに流れるフォルムです。一方、V-RODマッスルはストレートに左右2本出しとなっています。
いずれも個性的で、マフラー自体がV-RODのデザインの一部であることを主張しています。エキパイ部分にインジェクション用のセンサーが取り付けられているため、交換が困難だと言えます。しかし、バイク全体のデザインと非常にマッチしているため、カスタムの必要性を感じる方は少ないようです。

・メーター類

レーサーVR1000を継承するスポーツモデルらしく、速度計、燃料計、タコメーターが揃っています。スピードメーターが大きく真ん中に置かれているため、視界性は抜群。レッドゾーンが9000回転からなのも、さり気なく走りを本気にさせます。

・燃料タンク、エアクリーナー

通常、燃料タンクである部分にエアクリーナーボックスがあり、燃料タンクはシート下にあります。容量は18.9ℓ確保されていますが、燃費は10~15㎞程度とあまりいいとは言えません。

・ホイール

2007年モデルより180mmから240mmの超ワイドタイヤに変更されています。これは、アメリカでリアホイールをワイド化するカスタムが流行していたことが影響しているようです。ロー&ワイドになったことにより直線走行は安定しますが、カーブはやや苦手な傾向にあります。

V-RODの2タイプをご紹介

・ナイトロッドスペシャル

水冷V型60度エンジン「レボリューション」を搭載したドラッグレーサーモデル。2012年にモデルチェンジされ、フロントマスクの変更や倒立フォークが装着され、それまでとは違う進化を遂げています。

・V-RODマッスル

スペックについてはナイトロッドスペシャルと違いはないものの、「マッスル」と言う名前からも分かるように圧倒的な力強さが持ち味。また、タンクのカウルのリベットがとてもワイルドです。

カスタムの必要性がないほど、完成されたスタイルが自慢のV-ROD。価格は200万円程度からとなっていますので、比較的選びやすいモデルだと言えるでしょう。

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